元旦と春節の外出や移動は可能? 専門家が解説

人民網日本語版 2020年12月31日09:30

北京市や遼寧省、浙江省などで最近、新型コロナウイルスの国内症例が散発したり、集団感染が発生したりしている。では、今シーズンの冬、中国国内で新型コロナウイルス感染は爆発的に拡大するだろうか?元旦や春節(旧正月、2021年は2月12日)の時期に外出したり、移動することは可能なのだろうか?そんな多くの人が関心を寄せる疑問について、中国工程院の鍾南山院士に取材した。中央テレビニュースが報じた。

元旦・春節の外出や移動は可能?

鍾院士は、「元旦や春節に移動の需要が高まるのは必然的なことで、中国がそれを禁止する必要はない。ただ、国外に行くことは奨励できず、国内で中リスクに指定されている地域にも行かないように。移動する場合は、マスクを着用し、手洗いを励行し、ソーシャルディスタンスを保つことに注意しなければならない。そうすれば、平穏に新年や春節を迎えることができると思う」との見方を示した。

冬に感染が再拡大する可能性は?

鍾院士は、「再拡大というのは、初めの頃のように感染者が大幅に増加することを指す。そのようなことは起きないだろう。中国は既に、非常に効果的で、厳格な対策を講じている。しかし、感染者が再び出たり、散発したりという状況は必ず生じる」との見方を示した。

新型コロナウイルスの「環境からヒトへの感染」をどう理解?

鍾院士は、「中国で現在、国内症例が一部で増加している。それは、『環境からヒトへの感染』が関係している可能性がある。しかし、その問題はさらなる研究が必要だ。モノに活性状態の新型コロナウイルスが付着している場合、どれほどの濃度になるとヒトへ感染を及ぼすのか?どのようにヒトに感染するのか?どのように消毒すればよいのか?などは解決すべき科学的問題となっている」と説明する。

また、具体的な対策について、「マスクを着用し、手洗いを励行し、ソーシャルディスタンスを保つことが環境やモノからヒトへの感染を防ぐ重要な方法だ。その他、海外から入ってくるモノの検査対策も強化しなければならない」とした。

中国のワクチン研究開発はどれほど進んでいる?

鍾院士は、「中国のワクチンの研究開発は世界を見ても比較的スピーディに進んでいる。現在、国内のワクチンは第3段階の臨床試験に入っており、結果も出ている。多くの国で中国のワクチンは安全で、有効であることが証明されている」と説明した。

そして、「有効性は一つの要素に過ぎず、そのコストパフォーマンス、副作用、輸送、保存が容易かなども見る必要があるため、中国国内外のどのワクチンが良いかを比べるのは、時期尚早」とした。(編集KN)

「人民網日本語版」2020年12月31日

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