鍾南山氏、世界の新型コロナ情勢が好転するかは2月と3月次第

人民網日本語版 2021年02月01日16:23

鍾南山院士は1月31日、広東省広州市で春節(旧正月、今年は2月12日)の連休期間中における各個人レベルでの感染症予防・抑制に関する質問に回答した。

新型コロナワクチンを接種したらマスクは不要?

鍾氏は、この質問について「答えはノーだ」と回答。「中国のワクチンは主に全粒子不活化ワクチンで、安全性が非常に高い。通常、1回目の接種で抗体ができるが、この抗体は60%か70%程度。2回目の接種をしてから14日以降に、抗体レベルは90%予防できる状態に達する。抗体ができるのは、ワクチンを打ってから少なくとも2-3週間経ってからだ。ワクチン接種から抗体ができるまでの間は依然として感染リスクがあるため、それぞれが予防に注意する必要がある」とした。

鍾氏はさらに、「中国のワクチンの安全性は比較的高く、抗体ができれば少なくとも半年以上は維持される。第一陣の接種から現在まですでに7ヶ月が経ち、もうすぐ8ヶ月になろうとしている。抗体は今も90%のレベルを維持している。接種後に微熱が生じたり、腕にやや痛みを感じるといった軽症の一般的な副反応が出る確率は10万分の6で、重症の副反応が起こる確率は100万分の1。私たちが普段接種しているインフルエンザワクチンでもこの確率は100万分の3だ。どんなワクチンを接種した場合でもこうした不良反応があるもので、100%副反応がないというのは不可能だ。国薬(シノファーム)と科興の2種類の中国製ワクチンは、すでに世界中で2000万人以上が接種している」と述べた。

無症状感染者でも強い感染力、農村地区が現在の最重要抑制対象

鍾氏は、「農村地区は現在、新型コロナ感染症の最重要抑制対象だ。このところの発症状況から見て、60%から70%の感染が農村で起こっている」と指摘。そのうえで、「多くの農村の一般の人々は、新型コロナウイルスに感染すると重い症状が出て、必ず入院しなければならないと思っている。そのため、頭痛などごく軽い症状がみられた際にも重視せず、インフルエンザだから薬を飲めば治ると思い込んでしまう。しかし実際には、ほとんどの新型コロナウイルス感染者は軽症であり、さらには無症状患者が多い。新型コロナウイルスの感染力はとても強いため、発症後に診察を受けずにやせ我慢してしまうことで、最終的には自分の症状が重くなるだけでなく、さらには他の人にも感染させてしまうことになる」と述べた。

さらに、「春節の連休期間中、農村の人たちには次の点をお願いしたい。(1)できるだけ人の家に遊びに行かず、集まらないこと、(2)症状が重くなるまで様子を見てから病院に行くのではなく、体調が悪くなったら必ず病院で受診すること、(3)すぐにPCR検査をすること」とした。

世界の新型コロナ情勢が好転するかどうかは2月と3月次第

鍾氏はまた、「現在多くの国でワクチン接種が始まっており、ワクチンの接種が増えるにつれて、新型コロナウイルス感染症状況は改善されていくだろう。新型コロナ情勢が好転するかどうかは、2月と3月の状況次第だ。管理を強化するほかにも、ワクチン接種は1回目であれ2回目であれ、いずれにしても2-3週間経って抗体ができてから初めて顕著な予防効果が生まれる。そのため、だいたい3月以降になれば、世界の新型コロナ感染状況の動きが分かって来るだろう」と述べた。(編集AK)

「人民網日本語版」2021年2月1日 

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