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日本の汚染水海洋放出方針の背後にある驚くべき真相とは? (3)

人民網日本語版 2021年06月30日11:25

外交学院国際関係研究所の周永生教授は、取材に対して、「いわゆる『準備』というのは、実際には、時間稼ぎ。その間に、国際社会の日本に対する批判も収まり、日本の決定を黙認することになるだろうと考えている」と、的を射た指摘をしている。

日本は、何度も巧みな言葉を使って世界を騙そうと試みることもしてきた。例えば、海に排出する汚染水を、「ALPS処理水」とし、この処理方法は国際慣例に合致していると主張した。世界各国で、「原子力発電所の放射性廃棄物を海に排出することは普通のこと」というのがその理由だ。

それに対し、専門家は、「福島の汚染水は、溶融した核燃料に触れており、多くの種類の放射性物質を含んでいる。その成分は極めて複雑で、事故が発生したわけではなく、正常に稼働している原子力発電所で発生した冷却水とは性質が全く異なる」と指摘する。

それに対する日本国内外からの批判の声は高まるばかりだ。福島県の農林水産団体や生活協同組合など4団体は4月末、政府と東京電力の処理水の海洋放出方針に反対する共同声明を発表し、反対を表明してきた漁業者に十分な説明がないままの決定だとして、「極めて不誠実だ」と訴えた。

韓国ソウルのスーパーは魚介類売り場に、「日本産水産物は売らない」というスローガンを貼り出した。また、韓国の漁民はここ2ヶ月の間に、漁船数百隻を集結させて、日本政府に対して汚染水排出方針を撤回するよう抗議した。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領も、日本が汚染水を海に排出することを決めたことについて、各当局に対し、国際海洋法裁判所への提訴を積極的に検討するよう指示した。

6月23日、「海洋法に関する国際連合条約」第31回締約国会議で、日本の代表は、「処理済みの汚染水を排出しても無害で、日本はオープン、透明に情報を提供している」との立場を崩さず、「関連の処理方法は国際原子力機関(IAEA)も認めている」とした。

しかし、IAEAは現時点で、日本の処理方法を容認する立場は示していないどころか、技術作業グループを立ち上げる準備を進め、中国と韓国の専門家に参加を要請していることが分かっている。

日本が汚染水を海に排出するためには、情報の透明度を高める必要がある。IAEAのラファエル・マリアーノ・グロッシー事務局長は、「当機関は、モニタリングなどを通して、リアルタイムで干渉する計画」としている。

中国外交部(外務省)の汪文斌報道官が指摘している通り、ダチョウのように砂の中に頭を突っ込んでしまえば、万事うまくいくと思ってはならない。 (編集KN)

「人民網日本語版」2021年6月30日

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