中国の研究チームは28日、英医学誌「The Lancet Infectious Diseases」にオンライン掲載した報告書の中で、「チームが行った北京科興中維生物技術有限公司(シノバック・リサーチ・デベロップメント)が開発した新型コロナウイルス不活化ワクチン『コロナバック』の第1/2相臨床試験の結果によると、子どもと青少年への同ワクチンの接種は安全であり、そして2回の接種後に強い中和抗体反応を誘導できる」と発表した。新華社が伝えた。
報告書によると、北京科興中維生物技術有限公司などの研究者は低年齢層を対象に、「コロナバック」の無作為・二重盲検対照第1/2相臨床試験を実施した。中国での試験は、3−17歳の健康な子どもと青少年500人以上を対象に行われた。
その結果、2回の接種を受けた子どもと青少年の被験者のうち、中和抗体血清転換率は96%以上だった。また、試験中の副反応の圧倒的多数が軽度もしくは中度で、最も多い症状は注射箇所の痛みだった。
チームは「これは喜ばしい結果だ。今後さらに多くの地域で、より広い範囲の対象者に関連する試験を実施するのに役立つ。子どもと青少年の免疫接種プランに貴重な参考データを提供している」と判断した。
ただし、研究者は、この段階の臨床試験は被験者が比較的少なく、より掘り下げた、より多層的な分析と検証が必要とも指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年6月30日