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農村を訪ねて「小康」を感じよう(7)麦わら団扇を編んで豊かに

人民網日本語版 2021年08月03日10:54

【はじめに】中国共産党創立100周年祝賀大会で、習近平総書記は、党と人民を代表して、「全党、全国の各民族の人民の持続的な奮闘を経て、中華の大地で小康社会(ややゆとりのある社会)を全面的に完成させるという1つ目の100年の目標を達成し、絶対的貧困の問題は歴史的な解決をみた。今は、社会主義現代化強国を全面的に完成させるという2つ目の100年の奮闘目標達成に向けて、意気揚々と邁進している」と厳かに宣言した。

小康社会の完成度は、農村を見れば分かるものだ。農業が発展しているか、農村が美しいか、農民が豊かな生活を送っているかなどは、小康社会の全面的な完成の質と社会主義現代化の質を左右する要素となる。

人民網日本語版では、「農村を訪ねて『小康』を感じよう」をテーマにしたシリーズ記事を掲載し、中国の広大な農村で生じている生産や生活における大きな変化、そして人々がしっかりと実感している獲得感と幸福感、安心感を紹介していく。また新時代における美しい農村ののどかな風景や小康社会を全面的に完成させた農村の物語を描き出していく。

山東省新泰市羊流鎮の多くの村では、ほぼ誰でも麦わらで団扇を編むことができる。作業には14の工程があり、1本1本の麦わらが編まれて美しいデザインの団扇になると、ECという「急行車線」に乗って全国各地へ運ばれていく。農民たちは器用な手先で豊かさに至る道を切り開いている。

現在、同鎮と周辺の郷・鎮には、麦わら加工を専門に扱う工場が50ヶ所以上あり、関連産業に従事する女性が10万人を超え、年間の付加価値額は2千万元(1元は約16.9円)以上に達する。

同省泰安市の無形文化遺産となった麦わら団扇工芸技術の4代目の継承者である張蓉蓉さんは、2017年に都市部での仕事をやめ、郷里に帰ってECで麦わら団扇を販売する事業を始めることを選択した。

現地の村民に麦わら団扇の作り方を教える張蓉蓉さん(撮影・郝学娟)。

張さんは、「麦わら団扇にはいろいろと美しいデザインがあり、すべて手作業で作られ、軽くて環境に優しく、あおげば麦わらの爽やかな香りが広がる。ここ数年、消費者にとても人気がある。これまでにECなどの方法で14万本近くを売り上げ、今も注文が次々に入る状態だ」と話した。

現地の村民が麦わら団扇を編む様子(撮影・郝学娟)。

記載によると、新泰市の農村の麦わら団扇の手工芸は清の乾隆帝の時代に始まり、280年以上の歴史があるという。この伝統工芸を保護し継承するため、同市は2018年に麦わら団扇を市の無形文化遺産に登録した。19年には泰安市も同市の無形文化遺産に登録し、麦わら団扇の継承とPRにとって政策面での力強い支えになるとともに、麦わら団扇産業の発展に「カンフル剤」を打ち込むことにもなった。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年8月3日

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