世界初の海洋牧場養殖観測無人船が進水

人民網日本語版 2021年08月19日08:32

海洋牧場で養殖するナマコや魚類など数多くの海洋生物はよく育っているだろうか。リアルタイムでスマートな観測をどのように実現するのだろうか。その答えが示された。科技日報が伝えた。

中国初の海洋牧場養殖観測無人船の海上試験が今月中旬、山東省威海市徳明海洋牧場で行われるとともに引き渡された。同無人船は哈爾浜(ハルビン)工業大学威海イノベーション起業パークのインキュベーション企業、威海天帆智能科技有限公司とハルビン工業大学(威海)が共同で研究開発したものだ。

同海洋牧場養殖観測無人船は炭素繊維複合材料で作られており、メイン船体、通信システム、電気供給システム、水中ロボット、制御ソフトウェアなどが含まれる。同無人船は携帯型スマートコントローラーで操作し、クラス2の海況でも正常に作業でき、マルチルートポイントの自動運航をサポートする。最も特徴的なのは搭載されている水中ロボットで、最深水中50メートルまで潜ることができる。水面・水中4K高画質カメラが搭載されており、水中の画面をリアルタイムで伝送でき、パソコンか携帯電話で見ることが可能だ。

ハルビン工業大学(威海)制御科学・工学部副学部長で、威海天帆智能科技有限公司共同創業者兼技術ディレクターの黄海浜氏は、「水上の船は自動でルートを計画し、自動で航行できる。水中ロボットは一定の水深やポイントのモニタリングが可能で、頻繁にその操作を行う必要がない。水中ロボットの昇降も自動的だ。小型の自動昇降装置は中国初搭載で、私たちが完全に独自に研究開発したもので、世界初の海洋牧場に特化した無人船のはずだ」と説明した。

この無人船は海洋牧場の就業者の大問題を解決した。

威海徳明海珍品養殖有限公司の謝琇芹会長は、「無人船により水中のナマコの密度や養殖の状況、巻き貝などの海洋生物の水中の状況を見ることができる。以前は潜水士から聞くしかなかった」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2021年8月19日

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