「お金で知識を買う」時代である現在、勉強するためにお金を使うというのはごく普通のことになっているものの、勉強してお金を稼げるという美味しい話を聞いたことがあるだろうか?
雲南省昆明市のこの「有料自習室」では、本当に勉強をしてお金を稼げてしまう。
ここは「寄宿式」の有料自習室で、学習指導や監督、管理してくれる教師はおらず、ここで提供されているのは「勉強の雰囲気」だけ。
しかし勉強の雰囲気はあっても、やる気が出ないという場合はどうすればいいだろうか?
この自習室は学生と「協議書」を結ぶという斬新なスタイルを打ち出し、学生のやる気を刺激している。それは、一定の勉強時間を達成すると報奨金がもらえる「勉強時間達成協議」と、大学院試験に合格すると報奨金がもらえる「学習結果達成協議」という2種類の協議書だ。
「勉強時間達成協議」を結んだ学生は、少なくとも3ヶ月間、毎週少なくとも6日間、1日に10時間勉強しなければならず、その目標を達成できれば、寄宿する長さによって4000元から1万元(1元は約18.2円)の報奨金がもらえる。一方、「学習結果達成協議」を結んだ学生は少なくとも7ヶ月間はこの自習室で勉強しなければならず、大学院試験に合格できた場合、第一志望の大学院でなかったとしても、合格通知書を提示すれば、少なくとも現金4500元から最高で自習室の1年間無料利用、そしてそれとは別に5000元の報奨金がもらえる。
この自習室の責任者は、「この方法を採用してみて1年目。6人が『勉強時間達成協議』を結んでおり、来年は20人になる予定だ。学生が多すぎると管理しきれないので、限定している。主な目的は学生が勉強できるよう監督すると同時に、優れた勉強の雰囲気を作り出すことだ。『学習結果達成協議』も、今年初の試みだったため、協議書を結んだのは15人。その中に清華大学の試験に再チャレンジする学生がいるので、報奨金5000元を手にする1人目の学生になる可能性が高い」と話す。
「学習結果達成協議」を結んでいるある学生は、「大切なのは自習室ではなく、勉強の雰囲気。ここにはクラスメイトや仲間がいて、学校みたいなので、やる気が出る」と話す。
やる気満々の学生らが勉強に打ち込む自習室は優れた勉強の雰囲気に満ちている。自習室の責任者によると、「自習室は24時間開放されていて、一番早い学生では、早朝5-6時に起きて勉強している。そして、一番遅い学生は、夜中の2-3時まで勉強に没頭している」という。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年2月24日