中国伝統の民族衣装である漢服は、ここ数年にわたり大衆的なレベルで高い関心を集め、若者の間で人気となっており、今や爆発的な勢いを見せる注目分野だ。調査会社の艾媒諮詢(iiMedia Research)がまとめた2021年報告書によると、漢服愛好者の増加率は4年連続で70%を超え、中国漢服市場の売上高は100億元(1元は約19.0円)前後に達したという。環球網が伝えた。
春が訪れ、多くの若者が漢服を着て花見に出かけたり写真を撮ったりしている。国潮(中国伝統の要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)の影響もあって、漢服を好む人はますます多くなっている。調査会社の天眼査のデータによれば、現時点で名称に「漢服、漢代服飾、漢代服装、漢衣冠」が含まれたり、またはその経営範囲もしくは製品・サービスに「漢服、華服、漢装、漢代服飾、漢代服装」が含まれている上で、その企業状態が経営中・存続・登記機関転入・登記機関転出にある漢服関連企業は計3400社以上ある。そのうち自営業者が4分の3、有限責任公司が5分の1近く、設立から5年以内の企業が8割近くを占めている。
地域分布を見ると、広東省は企業数が310社を超えて9.2%を占め、全国トップに立った。2位は安徽省の7.8%、3位は湖北省の7.4%。21年に新たに設立された企業は773社に上り、登録件数の増加率は16.7%に達した。
艾媒諮詢のアナリストは、「漢服の愛好者は人数としては相対的にニッチな消費者層ではあるものの、その層が支える消費の規模は大きい。そこからその消費力と消費意欲の高さ、そしてロイヤルティの高さがうかがえる。今後の市場には引き続き大きな発展の可能性がある」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年3月23日