浙江財経大学の教室で、学生たちが真剣な目つきで講座を受けている時に、4000キロ離れた新疆維吾爾(ウイグル)自治区の喀什(カシュガル)大学の教室でも学生たちが一心に同じ講座を受けていた。そんな、同じ教員の同じ講座を2大学の学生が活発に交流しながら、とても良い雰囲気の中で受けるという取り組みが最近実施されている。中国新聞網が報じた。
中国教育部(省)が発表した「MOOC(大規模公開オンライン講座)西部計画」を徹底して実行すべく、浙江財経大学はカシュガル大学、新疆財経大学と連携して、オンライン・オフライン授業、バーチャル研究教室、クローン授業といった形で、オンラインプラットホームとハードウェア設備を活用して、講座をライブ配信する取り組みを実施している。
浙江財経大学がカシュガル大学、新疆財経大学と共同で率先して行っているのは「監査学」と「商法」の講座のライブ配信だ。
講座について話し合う浙江省財経大学会計学院の鄧川教員とカシュガル大学の教員(写真提供・林佳佳さん)。
浙江省財経大学法学院の学生・呉語萱さんは、「何千キロも離れた新疆の大学生と一緒に受講するというのはとても斬新な体験。始めはちょっと違和感があったけど、とても活発な雰囲気なので、少しずつ慣れていった。従来の講座よりも、とても効率がいい!」と話す。
「ライブ配信講座」で2大学を繋ぐというのは、資源の共有、オンライン・オフライン同時講座という新たなスタイルの有益な模索だ。
浙江財経大学会計学院の鄧川教員は、「『MOOC西部計画』に参加して、カシュガル大学とオンラインで繋げて講座を行うというのは、とても意義のあることで、収穫も多いと思う。この取り組みを通じて、私自身もカシュガル大学の教員と意義ある交流ができている。講座を通して同大学の教員や学生と交流することで、中国西部の学校や文化に対する理解を深めることができるほか、両校の教員・学生が親交を深めることができる。また、私の講座内容もこれにより、より最適化されたと思う」と語る。
ライブ配信される鄧川教員の講座(写真提供・林佳佳さん)。
浙江省財経大学教務処の李政輝処長は、「MOOCの登場により、大学の地域性の壁が打破された。質の高い教育スタイルの改革の有益な模索だ」との見方を示した。 (編集KN)
「人民網日本語版」2022年3月24日