9.4T超高磁場人体全身磁気共鳴イメージング超電導磁石が鑑定に合格

人民網日本語版 2022年05月18日14:21

中国科学院電工研究所が17日に明らかにしたところによると、同研究所の王秋良院士のチームは9.4テスラ(T)超高磁場人体全身磁気共鳴イメージング超電導磁石の研究・製造に成功した。同成果はこのほど開かれた技術成果鑑定会で順調に鑑定に合格し、出席した専門家全員から評価された。科技日報が伝えた。

同超電導磁石は先端医療超高磁場磁気共鳴イメージング設備の中核的な構成部分だ。王氏は、「一般的に臨床上で応用される1.5Tと3.0Tの超電導磁石磁気共鳴イメージング設備と比べると、9.4Tの設備はより高いSN比、より高い解像度の検査画像が得られる。イメージング速度がより速い。同時に人体内の含有量の少ないナトリウム、リン、炭素、酸素などの成分のイメージングが可能だ」と説明した。

同設備は人体の代謝、認知科学、神経科学などの先端科学領域の研究を展開できる。さらにパーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患、及び悪性腫瘍の早期診断に使用できる。王氏は、「米国や欧州などの国の科学研究機関はこの磁石を使った磁気共鳴イメージング設備を使い、生物医学の研究で複数の画期的な進展を遂げている」と述べた。

人体全身イメージングに用いられる同超電導磁石は、800ミリメートル大口径内で均等性と安定性が高い強磁場を提供する必要があり、研究・製造が極めて難しい。研究チームは数多くの困難を乗り越え、大型超高磁場超電導磁石の極限の電磁設計や製造などの総合的技術を確立した。権威ある機関の検査によると、同磁石の中心磁場強度、室温ボア径、磁場安定性などの指標がいずれもトップレベルに達している。また液体ヘリウム揮発ゼロの長期安定運営が実現された。(編集YF)

「人民網日本語版」2022年5月18日

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