中国初のデスクトップOS開発者プラットフォーム「オープンキリン」のページ
中国初のデスクトップOS開発者プラットフォーム「開放麒麟」(オープンキリン、openKylin)がこのほど、正式に発表された。同プラットフォームは国家工業情報安全発展研究センターなどの機関が共同で設立したもので、独自のイノベーション技術を持つオープンソースデスクトップOSを構築する。
コンピューターの魂と呼ばれるOSを木になる果実とすれば、それに養分を提供する木の根は開発者プラットフォームで、オープンソースコミュニティとも呼ばれる。
開発者プラットフォーム諮問委員会会長で、中国工程院院士の廖湘科氏は、プラットフォーム発表の際に、「中国の基礎ソフトウェア製品のコア技術の大半が現在、海外のオープンソースコミュニティに依存している。統一的な標準とプラットフォームがなく、オープンソースコミュニティでの貢献も相対的に分散されている。基礎ソフト・ハードウェア技術のイノベーション性が低い上、共有が困難だ。特にデスクトップOS分野において、LinuxをベースとするデスクトップOSは、応用的ソフトウェア・ハードウェアエコシステムなどの面で長期的に劣勢に立たされている」と述べた。
中国内外の主流OSを整理すると、WindowsとmacOSが絶対的な主導権を握っており、その市場シェアは約9割にのぼる。これに続くのはLinuxとUnixだ。
中国の国産OSは10種以上あり、うち主流には麒麟軟件の銀河キリン、普華ソフト、中興新支点などがある。しかしその大半がLinuxをベースとした二次開発だ。
オープンキリンエコシステム委員会会長で、キリンソフトウェア副社長の李震寧氏は、「オープンキリンというオープンソースコミュニティはソースコードを含むデスクトップOSの基礎プラットフォームバージョンを提供するほか、運営管理と技術委員会を通じ、コミュニティ内の開発者に資源と開発ツールを提供する。使いやすい開放的なデスクトップOSにするのが中核目標だ。これはデスクトップOSのルートテクノロジーが、海外から中国国内のオープンソースコミュニティへの変化を模索することを意味する」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年7月1日