広西壮族自治区防城港市離島基地局の電波が届く667ヘクタールほどある牡蠣養殖場。画像提供は中国電信広西公司
広西壮(チワン)族自治区防城港市港口区企沙鎮坳頂村の漁師の謝乃喜さんは、「以前は海で少し遠くに離れると携帯電話の電波が入らなくなった。今や島に基地局ができ、電波がより遠くに届くようになった。私たちは船上でSNSなどの方法で海産物を販売できるようになった」と述べた。中国新聞網が伝えた。
中国で初めて「太陽光・水素エネルギー・蓄エネ」一体化ゼロエミッション・無公害電源を採用した通信基地局がこのほど、防城港市蝴蝶島で完成・開通した。同基地局は中国で初めて「太陽光・水素エネルギー・蓄エネ」一体化による三重の保障を採用し、各種の複雑な気象条件下での全天候電力供給が可能だ。
蝴蝶島基地局と同時に完成・開通したものには、他にも六墩島、山心沙島、馬鞍墩島という3つの無人島の4G通信基地局があり、いずれも2021年度電気通信普遍サービス試行事業(離島)プロジェクトだ。上述した4島の基地局が完成・開通した後、電波が半径5、6キロ内の海域まで届くようになった。4Gカバー海面及び陸地面積が28平方キロメートル近く増加する。
低炭素の理念を実践するため、建設請負業者の中国電信と中国鉄塔は防城港市蝴蝶島基地局建設において、「太陽光・水素エネルギー・蓄エネ」一体化ゼロエミッション・無公害電源を革新的に採用した。技術の研究開発を担当する中国電信股份有限公司研究院がグリーン・低炭素イノベーション技術のサポートを提供した。
この独自に研究された太陽光・水素エネルギー・蓄エネ電源ソリューションは、太陽光発電システム、メタノール改質水素燃料電池、翼安能安全リチウム電池蓄エネシステムの3大モジュールからなる。モジュール間の有機的な連携により、発電・電力供給中の完全なゼロエミッション・無公害を保証できる上、同システムは外部の商用電源にまったく依存せず、蝴蝶島という商用電源がない孤島で独自にスマートに運営でき、通信基地局に全天候型で持続的な電力供給を提供する。
中国電信防城港分公司の利康副社長によると、蝴蝶島「太陽光・水素エネルギー・蓄エネ」一体化基地局は毎年、約8000kWhを節約でき、標準石炭換算で1.5トンに相当。海を跨ぐ商用電源の新設と、設置後の高額の維持コストという難題を回避するだけでなく、より効果的に離島の環境を保護し、将来の低炭素、さらにはゼロエミッション・無公害電源基地局の広い推進に貴重な経験を提供している。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年12月13日