デンマークのコペンハーゲン大学が行った最新の研究によると、コーヒーに少量の牛乳を加えるとより健康にいい可能性があるという。コーヒーに含まれるポリフェノールには抗酸化と抗炎症の特性があり、人体の酸化ストレスを減らす効果がある。
◆ポリフェノールとは?
ポリフェノールは植物性食品から発見された潜在的な健康促進効果を持つ化合物だ。ポリフェノールは主に野菜や果物、ナッツ、大豆、茶、ココア、酒類に含まれる。ポリフェノールには抗酸化作用があり、多くの慢性疾患(心血管疾患、がん、老化)を予防する効果がある。
コーヒーに含まれる2種類の主要ポリフェノールであるコーヒー酸 (CA)とクロロゲン酸 (CGA) には抗酸化・抗炎症作用がある。研究者はこれらのポリフェノールとその他の化合物の反応が、免疫調整にさらに及ぼす影響を明らかにしようとしている。
◆牛乳とコーヒーでなぜ抗炎症作用があるのか?
研究者は牛乳に含まれる重要タンパク質であるシステイン酸(Cys)と、コーヒーに含まれるコーヒー酸とクロロゲン酸を合成し化合物にした。
化合物の抗炎症作用を研究するため、研究チームは免疫細胞に炎症を起こさせた。それから一部の細胞にアミノ酸と反応させたポリフェノールを量を変えて与え、別の細胞に同じ量のポリフェノールだけを与えた。その結果、ポリフェノールとアミノ酸を組み合わせ処理した免疫細胞の抗炎症効果は、ポリフェノールだけを添加した細胞の2倍にのぼった。
コーヒーにポリフェノールが、牛乳にタンパク質が豊富に含まれることはすでに明らかになっている。ポリフェノールとアミノ酸が「協力」し抗炎症作用を発揮するならば、コーヒーに牛乳を混ぜることで同じ効果を発揮できるのではないだろうか。
研究チームはコーヒーと牛乳を混ぜた際の分子レベルの反応をさらに調べた。そして、ポリフェノールとタンパク質の間の反応が、牛乳を加えた多くのコーヒー系飲料にも存在することが証明された。
つまり牛乳とコーヒーはいずれも抗炎症食品で、これを混ぜて飲むことで炎症反応を効果的に抑制し、健康を促進できるということだ。
しかしコーヒーに含まれるカフェインは心臓に一定の刺激作用を持つことから、心臓病の患者は過度に飲むべきではないとしている。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年2月16日