河北省石家荘市井陉県のある職業技術教育センターで、AIロボットの調整・学習を行う学生。撮影・張暁峰(人民図片)
AI(人工知能)で何ができるだろうか。道を走る自動運転車、工場内で連携するロボットなど、類似するスマートなシーンは生産・生活において珍しくない。中国では、AIはすでに自動運転やスマートシティなどの分野で広く活用され、生活の質を改善し産業の高度化を推進する重要な駆動力になっている。人民日報海外版が伝えた。
北京市民の李さんは通勤途中、携帯電話のナビゲーションに赤信号の待ち時間のカウントダウンを表示できることにふと気づいた。「まだ赤信号だったが、携帯電話のナビからあと5秒で青信号になると発進の準備を促された。その『預言』通りだった」。
昨年以来、高徳地図や百度地図などのナビアプリが信号待ち時間カウントダウン表示機能を続々とリリースするようになり、多くのドライバーの移動に便利をもたらしている。李さんは取材に対し、「渋滞に捕まるとナビが赤信号で待つ回数を表示することができ、ほぼ正確だという。まさに『預言者』のようだ」と話した。
「預言者」が道路状況を「予言」できるのは、AIという「魔法」によるものだ。高徳地図の関係者によると、この機能は大量の交差点自動車走行データをもとに、AIとデジタル化技術により学習・分析を行うことで、秒刻みで変化する赤信号の待ち時間を比較的正確に「予言」する。
AIを「使える」から「使いやすい」に変えるためには、ベテランドライバーからの「指導」が必要だ。趙建博さんは北京の自動車教習所の指導員で、同僚の紹介によりある自動運転ソフトウェアシステムの開発に参加し、「AIトレーナー」になった。
趙さんは、「実際の各種道路状況を反映する画像と動画資料の中から、自動車、歩行者、建築物などの運転の安全に影響を及ぼす重要な要素にマークをつける。このことは、AIの大量の学習資料の大事なところにマーカーを引くのに相当する。チームには自分のようなベテランドライバーが多く、AIとプログラミングについては分からないが、複雑な道路状況で運転する経験は非常に豊富だ。私たちは自ら車を運転し、安全な追い越し、車線変更、車間距離の保持といった動きをAIに示し、技術者によるシステムアルゴリズムの最適化に協力することで、AIを新米からベテランに成長させるようにしている」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年2月23日