今年は「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設イニシアティブ10周年だ。中国は近年、各方面と共により緊密なグリーン発展パートナーシップを積極的に構築している。中国の知恵、中国の技術、中国発のソリューションが実際の行動と成果に転化し続け、「一帯一路」沿線国・地域の人々のグリーンな福祉の共有を推進し、グリーンを質の高い「一帯一路」共同建設の基調にしている。人民網が伝えた。
「一帯一路」共同建設の枠組み内で、中国は沿線国・地域と複数のグリーンで環境にやさしいインフラプロジェクトを建設し、質の高い「一帯一路」共同建設にグリーンなソリューションを提供した。
ケニアのモンバサ・ナイロビ鉄道は中国の標準、中国の技術、中国の設備を採用し、ケニア独立後に初めて建設された鉄道だ。ナイロビ国立公園やツァボ国立公園などの野生動植物保護区を横断している。
野生動植物を保護するため、同鉄道プロジェクトの設計・施工中にマングローブを迂回するといった複数の保護措置を講じるとともに、全線に14本の大型野生動物通路と79基の橋を設置した。すべてのブリッジ型動物通路の高さはいずれも6.5メートル以上で、線路両側に隔離フェンスを設置することで、動物と列車が衝突する確率を下げた。プロジェクトの設計・施工側はさらに列車通過時の騒音を下げるように、ナイロビ国立公園を横断する特大橋に防音フェンスを設置した。
2017年正式に開通した後、同鉄道は現地の生態を保護すると同時に、ケニア沿線地域の経済・社会の発展を全面的にけん引し、すでにアフリカ東部地域相互接続の「大動脈」になっている。2022年12月31日現在、同鉄道の年間旅客数は240万1000人で、累計旅客数は922万5000人、平均乗車率は90%。米CNNは同鉄道を「ケニアで最も体験する価値あることの一つ」に選んだ。
グリーンな発展理念の遂行には、再生可能エネルギーからの支援が不可欠だ。国務院新聞弁公室が発表した「新時代の中国のグリーンな発展」白書によると、中国の再生可能エネルギー産業が急速に発展しており、風力発電や太陽光発電などのクリーンエネルギー設備の生産規模が世界一になっている。多結晶シリコン、シリコンチップ、太陽電池、モジュールの生産量で世界の70%以上を占めている。2021年の省エネ・環境保護産業の生産高は8兆元(1元は約19.6円)を超えた。
商務部研究院グリーン経済貿易センターの許英明センター長は人民網の独占取材で、「中国と『一帯一路』沿線国のグリーンシルクロードの質の高い共同建設は、『共通だが差異ある責任』の原則を実行に移すのにプラスで、グリーンエネルギーの投資、環境技術の援助・協力の強化を通じ中国のクリーンエネルギー設備、技術、サービスの海外進出を力強く推進し、共にグリーンで低炭素な発展の道を歩むこともできる」と述べた。
工業・情報化部(省)の公式サイトのデータによると、22年通年の中国の太陽光発電輸出額は512億ドル(1ドルは約134.9円)以上で、太陽光発電モジュールの輸出量は153GW以上にのぼり、中国内外の太陽光発電市場の成長と世界の新エネの需要を効果的にサポートした。中国が22年輸出した風力・太陽光発電製品は、他国の二酸化炭素(CO2)排出を約5億7300万トン、計28億3000万トンの排出を削減し、世界の同時期の再生可能エネルギーによるCO2排出削減効果量の約41%を占めた。
許氏は、「将来のグリーンシルクロードの共同建設はグリーン技術の協力を強化し続け、国際機関とのグリーン技術の交流と協力を強化し、先進国が発展途上国を対象とする資金、技術、能力の支援を着実に拡大するよう推進し、グリーン製品・技術のイノベーションを加速し、環境保護の科学技術水準などを高める」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年2月23日