中国の原子力工業「追走から併走へ、将来は先頭走者に」

人民網日本語版 2023年04月14日14:20

「華竜1号」の世界1基目――福建省にある福清原発5号機。

「華竜1号」の世界1基目——福建省にある福清原発5号機。

「以前は先を行く者を追走していたのが今は併走するようになった。私たちは必ずや世界の原子力発電所建設の先頭走者になる」。中国原子力工業建設股份有限公司の陳宝智会長のこの言葉は、根拠のない自信によるものではなく、原子力工業での32年にわたる奮闘を経て心の底から出てきた言葉だ。

陳氏は、「光栄なことに私は中国原子力工業の創設、発展、拡大の全てのプロセスを見守り、これに関わってきた。秦山原子力発電所を建設し、中国大陸における原発のゼロからのスタートを実現したことから、大亜湾原子力発電所、田湾原子力発電所、福清原子力発電所といった世界の原子力発電で主流タイプの原子炉の建設まで、さらには中国独自設計の第3世代原子炉『華竜1号』が国のシンボルとして世界で輝いていることまで……これまでの道のりを振り返ると、非常に光栄に感じる」と述べた。

2020年11月27日、「華竜1号」の世界1基目となる福清原発5号機が系統接続し稼働開始した。これにより中国は原子力発電技術の海外による独占状態を打破し、原子力発電先進国の仲間入りを果たしたことになる。

同社の高金柱副社長は、「世界には『原子炉1基目は必ず遅れる』という言い方がある。原発の原子炉1基目とは通常は新たな原発技術により建造された原子炉の最初のものを指し、新技術と新設備を設計するため、建設プロセスで多くの問題が明らかになることが一般的で、施工時に絶えず改良を行う必要があり、工期が遅れることが多い。例えば米国とフランスの第3世代原子炉の1基目は工期が数年も遅れている。しかし『華竜1号』の1基目は予定通りに建設目標を達成して、世界で初めて予定通りに稼働開始した第3世代原子炉の1基目になった」という。

中国の原発の設備容量と建設中の原発の規模が世界トップレベルへと飛躍するにつれ、同社は今では中国内外で高く評価される原発プロジェクト建設企業に成長した。その原発建造能力は当初は同時に2基を建造することしかできなかったが、今では同時に40基の建造が可能になった。陳氏は、「当社は中国国内のすべての完成したまたは建設中の原発の建設に参加しており、これまでに建設した原子炉は累計83基に達し、そのうち60基がすでに稼働し、23基は建設中で、当社は中国原発建設の絶対的な中心だ」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2023年4月14日

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