「中央メディアが末端に足を運ぶ」をテーマにした取材班がこのほど、広西壮(チワン)族自治区南寧市に足を運び、同自治区初の視覚障がい者用のスマートエスコートゾーンを視察したほか、設置の経緯や安全に道路を横断できるようになった視覚障がい者の声を聞いた。人民網が報じた。
エスコートゾーンを歩く視覚障がい者(撮影・周静圓)。
南寧市公安局交通警察支隊・科学研究所の呉文皓副所長は、「エスコートゾーンを増設したのは、昨年5月にこの近くには視覚障がい者が多く、100人以上いるという市民からの情報があったため。この区間は、バリアフリー施設が少なく、視覚障がい者が通行するのは危険だった」と説明する。
昨年10月、調査研究や技術の研究開発を経て、南寧市交通警察当局は同区間に、エスコートゾーンを増設した。長さは約30メートルで、同時に視覚障がい者スマート案内システムも設置して、視覚障がい者には専用のチップブレスレットを配布した。
呉副所長によると、視覚障がい者が道路を横断する際、案内システムがブレスレットから発信される電波を察知して、道の南側と北側に設置されているLEDスクリーンや警告灯、音響システムといった設備から、表示や音声を通して、通過する車両に減速または停止して、歩行者が安全に横断できるように確保するよう注意喚起をする。
視覚障がい者の陶進さんは、「ブレスレットは腕に付けずに、ポケットの中に入れておいても、案内システムが察知してくれるので、とても便利」と喜ぶ。
エスコートゾーンには、横断方向の手がかりとする突起体の列があり、視覚障がい者はそれを確認しながら、それることなく前に進むことができる。夕方や夜になると、通行する人がよく見えるように、案内システムはレーザーを放って注意喚起する。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年4月20日