第1世代モニタリングセンサー「知土」
北京市農林科学院が19日に明らかにしたところによると、同院が独自に開発した独自の知的財産権を持つスピード精密低コスト土壌現場モニタリングセンサー「知土」が開発に成功するとともに使用開始された。38の土壌指標の精密な測定を実現し、従来なら実験室で数週間かかっていた測定時間を農地で10分に短縮し、世界をリードしている。
北京小湯山国家精密農業研究モデル拠点で「知土」が使用開始され、栽培専門家たちの「参謀」になった。農地から採取した一握りの土を現場に設置された装置に入れ数分待つと、窒素、リン、カリウム、水分、セレン、マグネシウム、カルシウム、鉄などの含有量のデータが表示される。「農業生産では、土壌の各指標を速やかにモニタリングできないと、土壌への施肥の精度が落ち、多すぎたり足りなくなったりする。肥料が足りないと生産量と品質に影響が出るが、使いすぎると食品安全と地表水汚染のリスクが生じてしまう」。北京市農林科学院スマート設備技術研究センターの技術者である董大明氏は、「『知土』は1度に38の指標を測定できる。まずは各種形態の窒素、リン、カリウムで、土壌の肥沃度を知ることができ、精密な施肥を実現する。次には食品安全に関わる重金属指標だ。そして食品の栄養に関わる各種微量元素もある」と説明した。
これまで土壌のこれらの指標を得るためには、土壌サンプルを実験室に運び、化学試薬の追加など方法により具体的な含有量を分析する必要があった。検査はコストが高いだけでなく、数日さらには数週間もかかった。今やこれは10分だけで済む上、地形条件の制限を受けず、農地で便利に測定できるようになった。
「知土」はすでに第2世代まで更新されている。農業の精密作業、土壌調査、土壌分析に基づく施肥などの重要な応用の見通しがあり、農業の生産方法に革命的な影響をもたらす見込みだ。「知土」はすでに2000点余りの土壌サンプルの測定を終えており、土壌検査の作業効率を大幅に高め、土壌ビッグデータプラットフォームをほぼ構築している。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年4月21日