江蘇省丹陽市は人口100万人足らずの県級市だが、世界最大の眼鏡レンズ生産拠点で、眼鏡関連企業は1600社余りあり、眼鏡産業従事者は5万人超で、レンズの年間生産量は4億枚以上で中国全土の4分の3、世界の半分を占める。
丹陽の眼鏡産業は1960年代にスタートした。数十年間の発展を経て、今や丹陽の眼鏡企業は自動化製造ラインを導入し、作業員が手で磨く必要がなくなり、わずか40秒でオーダーメイドのレンズ研磨工程が終わり、誤差はナノメートル級だ。続くハードコーティング、フィルムコーティングなどの工程も、すべて機械が行い、効率の高い製造が実現した。
丹陽はデザイン、製造、販売を中核とする整った眼鏡産業チェーンを形成し、レンズ製造の原料から、眼鏡拭きクロス・眼鏡ケース、パッケージの印刷まで、産業チェーンがますます長くなっている。同時に、眼鏡企業は市場のニーズに焦点を合わせ、ブルーライトカット、まぶしさカットなど細分化したニーズに対応する製品を開発し、製品の質向上と高度化を推進している。丹陽の各種作業場で製造された100種類余りの眼鏡製品は、世界50余りの国・地域で販売されている。
ブランド効果を構築するため、丹陽市政府は地域団体商標「丹陽眼鏡」の登録を推進し、産業の知的財産権の保護と製品の品質監督を強化している。「丹陽眼鏡」は今や、丹陽で最も特色ある都市のシンボルだ。
統計によると、2022年の丹陽市眼鏡製造業の課税売上高は前年比8.66%増の122億3000万元(1元は約19.3円)に達し、輸出売上高は同18.61%増の45億元だった。
14年に丹陽市は初めて域内総生産(GDP)が1千億元に達した。21年には江蘇省県域エコノミーGDPベスト10の10位に入った。眼鏡の都・丹陽は1本また1本と眼鏡を製造することによって、小都市のGDPを伸ばし続けている。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年7月13日