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いかに中国映画を世界に伝えるか?32%、中国映画見たことない (3)

 中国国内で「興業不敗神話」を誇るフォン・シャオガン監督は、第15回上海国際映画祭で「外国人が中国映画を見て理解できないと言ったら、それは外国人が理解したくないと思っていることを示す。なぜなら我々は弱小であり、外国人は我々に関心がないからだ。或いは、外国人は中国の猟奇的な部分にしか興味がないのだろう」と自論を述べ、「中国語は世界的な映画市場の中では『少数民族』の言語にすぎず、外国の観客が見る字幕の翻訳にも困難が伴う。しかし外国の観衆を中国の基準に無理やり適応させたとしても、なおさら外国の観衆の肯定的な評価を得ることは難しい」と中国映画が直面する問題について鋭く指摘した。

 「シルバーブック:2011中国映画国際宣伝研究年度報告書」の中には意外な事実も含まれている。外国人が中国映画を見ない原因の中で、「見る機会がない」と答えた人が最も多い点だ。中国映画の配給宣伝を改善しなければいけないと考える人は63.7%にも上る。近年、インターネットなどを通して中国映画を見ることができるようになったが、専門的な翻訳機構と基準がなく、配給宣伝などの問題があるため、多くの外国の観客が依然として中国映画に触れる機会がないままとなっている。

 于憲光氏はこの点について「中国経済の急速な発展に伴い、ますます多くの海外の観客が中国の現状に対して興味を持ち始めている。海外の観客に立体的な現代の中国を見せることは中国映画製作者の当面の急務である」と意見を述べた。

 政府は中・低予算映画を支援すべき

 ストラスブールクリスタル・ルージュ中国映画国際映画祭の期間中、映画が上映されたUGCシネマコンプレックスの約500席の映画館3館は、毎晩、ほぼ満席だった。映画を見に来た観客は、現地で生活する華人や華僑以外に、中国文化や中国映画に対して非常に強い関心を持つフランス人の観客も少なくなかった。

 中国映画家協会の許柏林秘書長は映画祭について「以前、フランスの観客が中国映画を見ようとすると、カンヌ映画祭や民間企業が開催する中国映画週間などを通じて見る以外に手段はなく、その影響力も非常に限られていた。ストラスブールは極めて活力と影響力のある都市で、今後ここで開催される中国映画国際映画祭が、中国映画を欧州全体に広めるための非常に効果的な場所となるだろう」と意義を語る。

 中国映画の海外推進を手掛ける会社社長の周鉄東氏は、「社会的価値は大きいが、海外に進出する力のない多くの中・低予算映画に対して、政府はバックアップするべきであり、市場に完全にまかせるべきではない」と主張する。「例えばフランスでは、政府の支援がなければ、大部分のフランス映画は自力で海外に進出することは難しい。政府の強力なバックアップがあってこそ、毎年400本以上にも上るフランス映画が海外で配給されている」。

 于憲光氏は「中国映画の海外における影響力をさらに一歩高めるためには、やはり版権ビジネスを通して中国映画を正式に海外映画市場に送り込むべきである。クリスタル・ルージュ中国映画国際映画祭は今後も年に1度開催される上、徐々に版権ビジネスを導入する意向だ。映画祭を映画を上映する場所としてだけでなく、中国映画の海外プロモーションを積極的に推進するための、映画ビジネスの場所にするべきである」と述べた。

 中国映画の海外プロモーションを推進するため、海外映画祭は映画選定の段階でより一層の工夫が必要となるのは業界内の共通認識である。許柏林氏は映画選定について「国際的に、どのような映画が中国映画の製作レベルを代表するのか、ひとつの明確な基準が必要だ。例えば、中国映画や現代中国社会の精神的な一面を反映させたものであるとか、中国内で上映された際に社会にある一定の影響を与えたものであるとかなど」と語った。(記者:呉暁東)(編集MZ)

 「人民網日本語版」2013年2月4日

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