アンディ&サミー共演の新作 初日成績「小時代」上回る
香港の人気歌手兼俳優、劉徳華(アンディ・ラウ)と人気女性歌手、鄭秀文(サミー・チェン)主演の「盲探」とキアヌ・リーブス初監督作「太極侠」の新作2本が4日と5日に相次いで中国全国で公開され、80年代生まれを代表する青春文学作家・郭敬明(クオ・ジンミン)の初監督作「小時代」の大ヒットの勢いにも若干陰りが見え始めた。国家新聞出版広電総局のデータによると、「盲探」は、木曜(4日)に初日を迎えたため、先週1週間の興収は「小時代」が先々週に引き続き1位となったが、1日の興収では「小時代」を上回った。「京華時報」が伝えた。
■新作公開の影響で打撃を受けた「小時代」
「盲探」の初日の興収は約1700万元(約2億8050万円)で、同日の「小時代」の興収1670万元(約2億7555万円)を上回り、夏休みシーズンの新たなヒット作となった。7日までの4日間の「盲探」の興収は計8454万元(約13億9491万円)となり、ここ数年では週末興行成績でトップを飾る香港映画となった。内容でも、「盲探」は数多くの人気映画評論家の高い評価と支持を追い風に、一般観客の評価も上がり続けており、映画評論サイトの「時光網」や「豆瓣電影」でも10点満点中8点前後の高い点数がつけられている。
■「盲探」の客層は大人の観客たち
映画チケット販売・映画興行サイト「網票網」の興収データによると、「盲探」や「小時代」の観客の動きは明らかに異なっており、「盲探」は夜の上映回のほうが昼間の観客よりも多い。また、午前の上映回の興収は「小時代」や国産アニメ「開心超人」より若干下回っているが、午後2時から来場者数が増え始め、夜の回ではすさまじい勢いを見せている。業界関係者の分析によると、現在は夏休みシーズンなので、昼間、特に午前の回では基本的に学生の観客が多く、午後や夜の回になると急激に勢いを増す。ここからみて「盲探」は大人の観客を引きつけていることがわかるという。
■キアヌ・リーブス監督作「太極侠」、期待下回るスタート
もう1本の新作であるキアヌ・リーブス初監督作「太極侠」は5日から公開され、映画市場の競争を激化させた。キアヌ・リーブスはこの新作のために初日までに中国全国8都市を巡る精力的な宣伝プロモーションを行ったが、上映回数シェアや興収から見る限り、「太極侠」は明らかに「小時代」や「盲探」の勢いには及ばない。北京の映画館チェーンのUME華星影城の劉暉副総理によると、「太極侠」はアクション大作であることを大きく打ち出していたが、近年、アクション映画の人気は下がり気味であることに加え、キアヌ・リウーブスもここ数年出演作品が激減したことから「スピード」や「マトリックス」の頃と比べるとスターとしての観客動員力が比較にならないほど低下しているという。公開後3日間の「太極侠」の興収は計1779万元(約2億9353万円)で映画興収ランキングの5位にとどまり、予測を下回るスロースタートとなった。先週の興収ランキング3位は米人気ヒーロー「スーパーマン」を再生させた「マン・オブ・スティール」で、4位は李連傑(ジェット・リー)と文章(ウェン・ジャン)が共演する中国映画「不二神探」となった。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年7月10日