微信、表情アイコン有料化 LINE成功例を見本に (2)
微信5.0の表情アイコン有料化のニュースが流れると、多くのユーザーから不満の声があがった。「ニューバージョンの微信がLINEのやり方を真似ているのは明らかだ。表情アイコンはLINEに劣っているのに、さらに有料だなんてありえない」という人や、「どうせ基本の表情アイコンしか使わないから、有料だろうと関係ない」とコメントする人もいた。しかし、微信5.0が発表されると、ネット上ではただちに「微信5.0有料表情コメントのクラッキング方法」とするスレッドが立ち上がった。
「表情アイコンの無料化は、著作権に対する意識の欠如をユーザーにもたらす。これでは健全な生態系は築けない」という見方を示す業界関係者もいる。この意見に対し、陌陌の広報担当・文亜娟氏も賛同の意見を示している。文氏は、「表情アイコンのデザインは他の芸術作品や創作物と同様に作者の心血が注がれている。中国の消費者は徐々に絵画を買うという行為を受け入れ始めているが、一方表情アイコンといったバーチャル商品の価値は認めていない。表情アイコンを購入することによって、作者の著作権を支持することができ、中国のオリジナル商品を開発するという目的を支持することにつながる」と考えている。
■ユーザーの消費習慣を育成する
より多くの人に有料表情アイコンを使用させたいのなら、プロモーションにおいて多くの対策が必要となる。表情アイコンのほかに、LINEでは企業向けの有料カスタムスタンプのサービスも行っている。お金さえ払えば、自分だけのオリジナルのスタンプ・表情アイコンも作れる。このほか、LINEは非常に莫大な宣伝費をかけてテレビ局でCMを流している。LINEの多種多様なプロモーション方法と大規模な宣伝展開に比べると、中国のSNSが行っている有料表情アイコンの宣伝は随分と控え目だ。
如何にうまく有料の表情アイコンをユーザーに広めるかについて、中国の某SNS管理人は、「最も重要なのはユーザーに商品の良さを認めさせ、より頻繁に使用させること」という見方を示し、「一つ目は表情アイコン自体の質にかかっており、二つ目はノウハウを駆使して表情コメントを使用する機会を増やし、ユーザーの表情アイコンに対する認知度を高めること」と分析する。
有料の表情アイコンは独特のビジネスモデルで人々の注意をひきつけ、ますます多くのSNSが表情アイコンの潜在的な経済価値に注目し始めている。表情アイコンがもたらす経済の未来において、表情アイコンそのものは商業化へのトライアルでしかないが、より重要なのはユーザーの消費習慣を育成することだ。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年8月25日