宮崎駿監督の5度の引退宣言を振り返る 今回こそ本当? (2)
アニメ映画の巨匠の引退のニュースは瞬く間に大きな反響を引き起こした。映画ファンたちは続々とネット上にそれぞれの思いを綴ったコメントを残した。しかし、この宣言に疑いの目を向ける人もいる。宮崎監督が過去に引退を宣言したことはすでに4回あり、今回が真の引退となるか懐疑的な見方をする人も多い。これ以前に、宮崎監督はかつて自ら執筆した書籍の中で、「私自身の分裂もますますひどくなっている。一方では引退すると言っておきながら、一方では新しい映画の準備に入っている」と綴っている。
宮崎監督が初めて引退宣言を行ったのは、実はかなり前のことだ。単に、「ツイッターや微博(ウェイボー、ミニブログ)」などのSNS時代に入ってからは初めてなだけだ。しかし、だからこそこのような非常に大きな反響を呼び起こした。日本以外の国では特にだ。海外のファンたちは宮崎監督のアニメ作品についてはよく知っているが、宮崎監督自身やスタジオジブリの宣伝についてはあまり理解していない。我々は、宮崎監督のこれまでの5度の引退宣言を振り返ってみたい。
■過去の引退宣言の経緯
(1)1986年、公開された「天空の城ラピュタ」の興行成績があまり振るわなかった状況下で、正に働き盛りの壮年期にあった宮崎監督はメディアの取材を受けて引退の意思をほのめかした。
(2)1992年、宮崎駿監督が当時最も作りたかった長編アニメ映画「紅の豚」が各方面で賞賛を受けた後、宮崎監督は、「やりたいことをやり尽くした。私のアニメはこれで完結した」と語った。