中国社会科学院近代史研究所の歩平・所長は東京で25日、岡田春夫・元衆院副議長の遺族、公益財団法人・日本科学協会(JSS)に氏の生前の資料を贈った。岡田氏の長男・宰(おさむ)氏、次男・充(たかし)氏が贈呈式に出席した。人民網が伝えた。
歩所長は、「岡田先生の手書きのメモ、新聞スクラップ、写真など、非常に貴重な資料だが、劣化のため有効活用はできない。近代史研究所は分類・整理した後、専門企業に委託しすべてデジタル化した。たやすい活用・調査が可能となり、これは日本の友人の方々への恩返しでもあります」と主旨を述べた。
JSSの中村健治・常務理事は、「1999年より日本財団の協賛で、JSSは中国の大学、研究機関に図書を贈呈している。日本への理解が促され、日中友好が深まればと望んでいる。これまでに38の大学・研究機関へ313万冊以上を贈呈した」と応えた。
共同通信客員論説委員を務める充氏は、中国社会科学院が実父と中国の友人の交流の記録を永久保存したことに謝意を示し、「資料が日中友好関係の一助になれば」と返礼した。
岡田春夫氏は1914年生まれ。1979-1983年に衆院副議長を歴任、1991年に亡くなった。生前は数回訪中、毛沢東氏、周恩来氏らかつての首脳と会談し、日中友好の促進、国交正常化実現に積極的な貢献を果たした。(編集HT)
「人民網日本語版」2013年12月26日