習主席の外遊について外交部がプレス・ブリーフィング (3)

　今回の首脳会議は世界経済情勢が喜びと懸念が共にあり、保護貿易主義がある程度台頭し、ドーハ・ラウンドが正念場にあり、アジア太平洋地域の経済統合が積極的に推し進められている中で開催される。中国は引き続き多角的貿易体制を断固支持し、域内経済統合を推進し、様々な形の保護主義に強く反対し、地域経済と世界経済の回復と成長を促していく。

　公正、透明で差別的でない多角的貿易体制は各メンバー国の経済の回復と成長に安定した制度環境を提供し、APECメンバー国の共通の利益となる。今年12月の世界貿易機関（WTO）閣僚会議までまだ9週間ある。ドーハ・ラウンド「早期収穫」交渉はスパートをかける段階に入り、交渉の成否は世界経済と多角的貿易体制全体に直接影響を与える。APECの各エコノミーは今回の首脳会議で一層前向きで明確な政治的メッセージを発し、正念場にある交渉プロセスを推進すべきだ。中国は多角的貿易体制の主要ルートとしての役割を揺るぎなく守り、多角的貿易体制のより開かれた、公正で、バランスの取れた方向への発展を促していく。

　ボゴール目標の定める貿易・投資の自由化と円滑化は依然として、各エコノミーが実現に努力する必要のある目標だ。この目標の完全な達成にはまだ大きな開きがある。中国は各エコノミーに対し、ボゴール目標をしっかりと押さえ、引き続き地域市場開放を推し進め、関税と非関税障壁の削減を加速し、経済貿易分野の従来からの障害を取り除くと同時に、新たな制限措置の登場も防止するよう呼びかける。

　現在、アジア太平洋地域の自由貿易圏は急速に発展し、域内経済統合は複数ルートで並行して発展する局面を呈している。中国は各地域協力体制、各交渉枠組みに対していずれも開かれた姿勢で臨んでおり、自由貿易圏の構築時には開放、包容、透明の原則を堅持すること、特に発展水準の異なるエコノミーに対しては柔軟性を示し、統合の道筋において各エコノミーに一層の選択肢を持たせることを各エコノミーに呼びかけている。APECは「インキュベータ」としての役割を発揮し、交流のプラットフォームを積極的に築き、各自由貿易圏による相互参考、相互促進、相互融合を促し、アジア太平洋自由貿易圏の最終的実現に有利な環境を整える必要がある。（編集NA）

　「人民網日本語版」2013年9月30日

【特集】習近平主席がインドネシア・マレーシア訪問 APECサミット出席