アジアリーグ好調の中国、背後に「多額資金投入」策 (2)
外国人助っ人導入によってチーム力のアップを図ると同時に、各チームは、アジアチャンピオンズリーグのインセンティブ(報奨金)を増額した。広州恒大は昨年、アジアチャンピオンズリーグで「6306」インセンティブ・システムを採用した。試合に勝てば600万元(約9920万円)、引き分けなら300万元(約4960万円)、次のラウンドに勝ち進めばさらに600万元が支給される。また、「為国争光(国家のために奮闘する)」賞が特別に設けられ、1試合1ゴール入れるごとに、200万元(約3300万円)が出る。これほど高額の報奨金を目の前にすれば、誰もが必死にプレイするであろう。
■日韓両国に影を落とす金融危機
日本と韓国のチームは、金融危機によって大きな打撃を受け、投入資金も少なくならざるを得なくなった。北京国安と同グループの浦項スティーラースは、前シーズンの協力外国人助っ人を数名手放し、新たな外国人選手を獲得する資金もなく、メンバー全員が韓国人という体制で試合に臨むしかなかった。日本のチームも韓国と似たような状況で、べガルダ仙台の外国人選手に至っては調子が振るわず、サポーターからブーイングを受けた。
日本と韓国の報奨金は、中国プレミアリーグチームと比べて低い。今年のチャンピオンズリーグにKリーグから出場した全北現代モータースは25万元(約410万円)、ソウルFCは15万元(約248万円)。アジアチャンピオンズリーグ・グループリーグ6試合の報奨金については、北京国安が約150万元(約2480万元)であるのに対し、ソウルFCは約90万元(約1500万円)と、中国プレミアリーグの一般リーグ戦1試合の賞金にも及ばない。アジアチャンピオンズリーグ決勝トーナメントには、韓国から2チーム、日本からは1チームしか進出していないが、この状況の裏には、金融危機という要因が潜んでいることを見逃してはならない。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年5月14日