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鳥取「国際まんが博」、日本のネット上に疑惑の声 (3)

 ネットユーザーは総じて、鳥取国際まんが博の開催条件から実際運営にいたる全てに、非常に大きな問題があるとの認識を示している。まず、鳥取県は、水木しげるや青山剛昌ら著名漫画家の故郷として有名だが、現地にはアニメ・漫画関連事業は何もないのが実情だ。しかも、同県には丘陵が多く、各地を結ぶ交通は非常に不便な地理条件で、地域レベルのアニメ・漫画博覧会を開催できる環境は整っていない。次に、イベント組織委員会のメンバーは、もともと小さなアニメ・漫画同人展のスタッフで発足したため、県レベルの大型イベントを運営した経験は皆無だった。そのようなスタッフがそのまま成り行きで運営業務に就いたことから、事務連絡やPRなど各分野で業務がスムーズに進まず、公開資料もいい加減なものだった。公式サイト上の各種プロジェクトの情報も、開幕直前まで空白のままだった。各出展企業や団体との協力体制も確立しなかった。さらには、「アニメ・漫画業の発展により地域経済をけん引する」という主旨をめぐる主催側のコンセプトは焦点が定まらず、多くのイベントは寄せ集めの感が否めず、産業融合上の実質的効果は見られなかった。第13回国際マンガサミットでは、「食と海」という会議テーマのもと、展示内容の多くは現地の特産グルメと観光の紹介にとどまり、会場内のキャラクターでは、なんと「マクドナルドおじさん」も登場した。このようなお粗末なイベントが、「マンガ」という名の下に行われているのは、単なるこじつけとしか思えない。

 さまざまな問題が積み重なったことで、成り物入りのイベントは、組織力不足のせいで実質的効果が極めて低く、投じられた多額の税金は水の泡と消え、さらには主催側によるデータ捏造疑惑まで浮上する結果となった。

 今回の「疑惑」の件を総じて見ると、日本人ネットユーザーの高い専門性について、誰もが驚嘆するだろう。サイト上で、項目別に整然と並べられた数々の問題には全て、現場の写真、報道記事・関連サイトのスキャン画像、リンク先などが根拠資料として掲載され、サイト管理人は、「根拠のない情報は全て削除する」方針を明確に示している。たとえ草の根から生まれ、利益によるけん引力や強制力を持たない「疑惑」であっても、確かな根拠があって然るべきで、主観的な推察は一切削除される。このような一貫した確固たる方針があってはじめて、ネット上の主張は、尋常ではない説得力が生まれるのだ。

 ネットワーク伝播の時代において、「疑惑」を解決することは難しいことではない。難しいのは、自発的なオブザーバー(観察者)としての意識、専門性の高い成長に向けた視座、高度な社会的責任感にもとづく「効果的な疑惑」を確立することだ。アニメ・漫画業の立場から言えば、政府による支援、企業による運営、大衆の監督の下で、アニメ・漫画が独自の発展の道を歩んでこそ、さらに大きな成長潜在力を発揮することが可能となる。(編集KM)

 「人民網日本語版」2012年12月14日

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