中国人学生、自分の顔より「教員」の顔を速く判別
欧米の心理学者は、実験・研究を通じ、人々が自分自身の顔を認知するスピードは、親戚や友人など他人の顔を認知するスピードより速い事実を発見した。しかし、北京大学心理学科の韓世輝教授と彼が指導する学生が発表した研究成果は、この共通認識を覆す内容だった。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
このユニークな研究は、杭州で7日夜に開催された中国版イグ・ノーベル賞(ユーモアに富んだ科学技術成果に対して送られる賞)に相当する第2回「パイナップル科学賞」授賞式で、今年度「心理学賞」を受賞した。この研究成果はすでに、米国の実験社会心理学定期刊行誌「JESP」発表されている。
韓教授の学生によると、研究チームは、中国の大学院生20人を被験者として募集したという。PCのスクリーン上に顔写真をランダムに表示させ、誰であるかを被験者に瞬時に判断してもらう。一般的な状況では、人は自分の顔を他人の顔より速く判別するものだ。しかし、この実験の結果、彼らは自分の顔より指導教員の顔をより速く判別した。
同様の実験を米国人の大学院生に対して行ったところ、彼らは、「指導教員」の顔より「自分」の顔をより速く判別した。
韓教授の学生は、「教員に対する畏怖が度を過ぎると、学生は自分自身を見失ってしまう。我々はそれを、『社長効果』(社長は、指導教員に対して大学院生が使う別称だ)と呼ぶ。この研究成果は、『教員の顔が見えた時、中国人学生の自分自身に対する反応は消極的なものになる』という事実を示している」と説明した。
研究グループの学生は、「教員と学生の関係は、中国と米国で全く異なる。米国では、学生にとって教員は友人と同じで、ファーストネームで呼び合い、一緒に食事をしても割り勘だ。一方、中国では、教員が食事代を持つのがほぼ常識となっている。海外では、学生を褒め称えて育てる教員が多勢を占めており、『社長効果』に見られるカルチャーギャップは予想通りのものだった。今後は、キャンパスだけではなく企業でもこのような実験を行う計画がある」と続けた。
「パイナップル科学賞」は、浙江省科学技術館と科学普及事業サイト「果殻網」が共同で創設した科学賞。「好奇心に対して敬意を示す」という主旨のもと、想像力に富み、興味をそそられ、かつ大いに考えさせられる科学研究成果を広くから募集し、表彰・奨励・伝播を行っている。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年4月8日