「豪産粉ミルクの代わりにカンガルー」 地元警察は否定=中国
3日午前、青島市民がオーストラリア産粉ミルクをネット購入し、到着した荷物を開けたところ、その中身はカンガルーだったというニュースが、ネット上で急速に伝わった。青島警察と青島動物園はいずれも同日午後、このニュースについて「事実ではない」ときっぱり否定した。京華時報が伝えた。
■「ネットで購入した荷物からカンガルー」の噂、たちまち広まる
ネットで伝えられた情報によると、青島に住む劉さんはこのほど、淘宝網で6缶入りオーストラリア産粉ミルクを購入した。注文した商品を受け取り、開けてみると、粉ミルク2缶のほか、カンガルーの子供が入っていた。劉さんは、淘宝網の店主・于さんと青島四方区公安支局人民警察に連絡を入れ、カンガルーの子供は青島市動物園に保護された。動物園は、規定に基づき検疫を行った後、カンガルーを動物園で飼育することに決め、「愛愛」と名づけた。
3日午前、このニュースは、カンガルーの子供の写真とともに、中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」で広く伝わった。ネットユーザーは、「カンガルーが税関を通過できるのだろうか?」と情報の信ぴょう性に疑いを持った。
■地元警察「通報は受けていない」
青島市動物園の従業員は3日午後、同園がカンガルーを保護し、「愛愛」と名づけて飼育することにしたという事実は存在しないと語った。
青島市公安局担当者は、110警報指揮センターの記録を詳しく調べ、四方区内の全派出所に対し事実確認を行ったが、そのような通報を受けた事実は全く見当たらなかったという。3日午後、青島市公安局はミニブログの公式アカウントで、このニュースはデマであると発表した。さらなる調査の結果、ミニブログにアップされたカンガルーの写真は、昨年、某海外メディアに掲載されていた写真であることが明らかになった。
青島税関外宣科の担当者は「現在、事実関係を確認中だが、これまでのところカンガルーの通関処理を行った記録は見つかっていない」と述べた。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年6月4日