おかしな求人条件:恋愛経験のない人はダメ
おとめ座やさそり座の人はお断り、干支が店主と合わない人は失格、QQを長く使っている人はダメ--こんな求人条件を見たことがあるだろうか。次々と現れる風変わりな求人条件に、求職者は目をパチクリさせている。銭江晩報が伝えた。
中国は現在、大学卒業生の就職がピークを迎えている。そんな中、インターネットで増えているのが、会社の風変わりな求人条件で入社できなかったというコメント。さまざまに及ぶその内容には、呆れ返ってしまうものも少なくない。
▽おかしな条件1:おとめ座はお断り
杭州師範大学のグラフィックデザイン科を卒業した温さんの星座はおとめ座。故郷・温州の有名な広告デザイン会社のデザイナー募集の面接で最近、思ってもみなかった質問に遭遇した。
「あなたの星座は何座? もしもおとめ座かさそり座なら、すみませんがお引き取りください」。質問を聞いた温さんは呆然としてしまった。こんなところに落とし穴があったとは思いもしなかった。
温さんによると、募集条件にも星座の条件はなかったし、そのほかの条件はすべて満たしていた。広告会社でのインターンの経験もあったし、必要なソフトウェアも使える。デザインとまったく関係のない星座のことを聞かれるなんて、納得いかない。
温さんは面接官に疑問を直接ぶつけた。「その面接官は、広告デザインは一種の芸術だと言うんです。いくつかの星座は芸術に向いている。魚座や天秤座、あとは水瓶(みずがめ)座。でもおとめ座とさそり座は勝ち気で、仕事も長続きせず、すぐに転職してしまうって」
今年は、大学生の就職がこれまでで最も困難な年だと言われている。気に入った仕事が見つかりそうだと思ったら、星座のせいで、スタートラインで止められてしまった温さん。「もしも能力や学識が不足だというなら、頑張って埋め合わせをしようという気になる。でも星座が合わないからと不合格になるのはおかしい」と悔しい様子だ。
▽おかしな条件2:店主との干支の相性
杭州電子科技大学三年の江さんは今年の夏休み、田舎に帰るのをやめた。杭州でアルバイトを見つけ、勉強をしながらお金を稼ごうと考えたためだ。だがアルバイト探しで思ってもみなかった求人条件に遭遇し、泣くに泣けず、笑うに笑えない思いをしている。
「ケーキ店でケーキを作るアルバイトの面接に行ったんです。店主に聞かれた最初の質問が、干支は何かということ。僕が未(ひつじ)年だと答えると、『自分の干支は未年と相性が悪い』と帰されてしまいました」。江さんによると、この店は、店主を含めて3人だけで営業しており、いつも忙しく、求人を急いでいる様子。応募してきた人も少なくなく、優秀な若者もいたが、干支を気にする店主が、相性が合わないと一人ひとり拒否しているという。
江さんは前にもケーキ店でアルバイトをしたことがあるが、その店は人間関係が順調で、同僚とも仲が良かったという。干支という求人条件については、江さんは信じていないだけではなく、仕事への適性を干支で判断するのは求職者にとっての不公平だと考えている。