おかしな求人条件:恋愛経験のない人はダメ (2)
▽おかしな条件3:恋愛経験のない人はダメ
黄さんは、浙江財経大学金融学専攻の卒業生。少し前、杭州の監視設備の販売会社のインターンに応募し、面接に行った。
黄さんが応募したのはセールスのポストだったが、一次面接で非常にバツの悪い思いをした。「面接官は恋愛をしたことがあるかと聞くんです。こんな質問は思いもしなかったし、どうやって答えればいいのかわからなくて、1分くらいしてからやっと答えました」
黄さんは面接官の意図がわからなかった。恋愛をしたことがあるかというような私生活も会社が管理しなければいけないのか。
「会社側の説明はこうでした。会社は現在、マーケティングのリサーチャーとプラナーを探しており、こうしたポストには、広い視野と活発な考え方が必要。恋愛経験のある人の方が、関連する製品と消費者をターゲットとしたプラニングとセールスに向いているというんです」。大学での恋愛経験がなかった黄さんは、インターンのチャンスも失ってしまった。
▽求人担当者は総合能力で判断を
星座や干支、恋愛経験などを条件として求人しても、応募者をわかったことにはならない。ある大学の就職担当者の陳さんは、能力以外の条件を優先的に考慮するこうした求人は「プロフェッショナルでない」と指摘する。
「企業の求人は普通、応募者の総合能力がポストの必要性に適合しているかを見るものです」。陳さんによると、求職者の総合能力には、学歴や専門技能、実践経験などのさまざまな側面があるが、星座や干支などがこれに含まれることはない。
陳さん自身は星座が好きで、星座が個性の一部を反映したものである可能性は否定していない。しかしこうした偏った見方で全体を判断することには反対だ。もしもある人の職務への適性を星座だけで判断するとすれば、あまりにも子どもじみている。
「もしもある求職者が、職務での必要性をさまざまな面で満たしているのにもかかわらず、星座もしくは干支の不適合、または恋愛経験の有無によって不採用になるとすれば、企業にとっても優秀な社員を失ったことになります」。陳さんは、企業の求人は求職者に公平な機会を提供するべきであり、求人担当者にはもっとプロフェッショナルな態度が必要だと呼びかけている。(編集MA)
「人民網日本語版」2013年8月6日