中国、タクシー乗客のシートベルト着用率10%以下
北京市朝陽区で最近、タクシーの助手席に乗っていた乗客がシートベルトを着用していなかったため、事故の衝撃で外に投げ出され、重傷を負うという事故が発生した。同事故はタクシーに乗る時も、シートベルトを着用しなければならないという警告を発している。19日、タクシードライバーに乗客のシートベルト着用状況について訊ねたところ、助手席に乗る乗客のうちシートベルトを着用する乗客は10%以下だとの返答が返って来た。一方、外国人の乗客のほとんどはシートベルトを着用するという。北京晨報が報じた。
52%が「着用しない」
同日、事故が発生した交差点を通過するタクシーを観察したところ、シートベルトを着用している乗客はほとんどいなかった。その後、市民50人を対象に調査を実施すると、タクシーに乗る時シートベルトを「着用する」と答えたのは、回答者の34%にとどまり、52%が「着用しない」と答えた。残りの14%は、「タクシーの助手席には乗らない」と答えた。「着用する」と答えた回答者は、シートベルトを着用していると安全で、万が一事故が発生した場合に命を守る一つの方法との見方を示した。
一方、「着用しない」と回答した回答者のほとんどが、「面倒くさい」とし、「タクシーの利用者は多く、シートベルトが汚くなっている」との見方を示す回答者もいた。さらに、「シートベルト着用の習慣がない」、「走行スピードが速かったり、ドライバーの運転が下手だと感じたりしたら、安全のためにシートベルトを着用する」との回答もあった。
タクシードライバー「外国人はシートベルト着用を自覚」
では、助手席に乗る乗客のシートベルト着用に関して、タクシードライバーはどのような見方を持っているのだろう。同日、タクシー3台を捕まえ、乗客としてシートベルトを着用せずに助手席に乗り、タクシードライバーを対象に調査を実施した。すると、3人のドライバーはいずれも、シートベルトを着用するようにと注意を促すことはなかった。そして、シートベルトを着用する乗客の割合を訪ねると、3人とも「10%以下」と回答。シートベルトを着用する乗客はほとんどいないことが分かった。
英国のタクシーにはシートベルト警告音
英国に留学する趙さんによると、英国ではシートベルトを着用しなければ警告音が鳴るため、タクシーの乗客のほとんどがシートベルトを着用しているという。中国でも、シートベルト警告音機能を搭載する一般車両が増加している。そのため、タクシーにも同機能を搭載すれば、乗客は進んでシートベルトを着用するようになるとの声が上がっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年8月21日