北京、タクシー業界に大改革 拾いにくい状況改善へ
北京市ではタクシーがなかなか拾えないことが問題になっていることを受け、同市交通委員会は16日、タクシーの測位システム導入や運営方法などを一括した対策を近く発表し、6月末から段階的に実施を進めることを明らかにした。1-2年をめどに、状況の大幅改善を目指すという。人民日報が報じた。
同市が最近発表した「タクシーの管理強化と運営サービスの向上に関する意見」には、乗客やタクシードライバー、企業、社会の満足度を向上させるために力を注ぐことのほか、通勤ラッシュの時間帯には、市の中心のタクシーの出庫率を80%以上にすることや電話でのタクシー呼び出し、タクシー乗り場の設置などを積極的に推進すること、4時間前の予約成功率を99%にすることなどが盛り込まれている。
■既存タクシーの経営期限を明確化へ
同市で運営中のタクシーは現在、6万6千台あり、1日平均延べ190万人以上がタクシーを利用。交通網構造の6.6%を占めている。一方、市民1万人当たりのタクシー台数や車両の満載率、実車率などの指標はいずれも厳しい数字が並んでいる。
そのため、同市は今後、既存のタクシーを最大限活用するほか、適切な範囲で増車を進める体制を整える。そして、現在1000台あるEV(電気自動車)タクシーを年内に1800台にまで増やし、運営能力を向上させる計画だ。
一方、運営権の問題に関して、同市は今後、既存のタクシーの経営期限を段階的に明確にし、期限、審査、営業中止がある状態にする。また、企業間の競争を刺激し、サービスの質が高く、経営状況のよいタクシー起業に対しては、増車の面で特典を与え、特許経営制度を実施して、経営期間とタクシーの廃車年限を統一する。同委員会の李暁松・副主任によると、同市の大気汚染問題を改善するために、タクシーの配車年限を現在の8年から6年に縮めることを検討しているという。