「運転中は黙っていて」-嫌がられる「助手席からの口出し」 (2)
○助手席からの説教は安全運転を妨害
李さんも、「美羊羊」さん・陳さん夫妻と同じような経験をしたひとりだ。「妻と車で外出すると、必ず喧嘩になる。妻の文句には、本当に耐えられない。彼女は、助手席に座ると、『総指揮官』に変身し、『まだ赤信号よ。走り出さないで!後ろの車がクラクションを鳴らしてからで良いのでは?』『どうして早めに車線変更しないの?こんなに混んでいては追い越せないわよ』などなど、これが原因で、必ず言い争いになるが、妻はくどくど言うのをやめない。今では、妻と車で外出すると思うと頭痛がする」と李さんは訴えた。
微信の友達圏や微博(ミニブログ)に投稿したネットユーザに質問したところ、多くのネットユーザは、「相手のことを『最悪のドライバー』と心の中で誤った判断するか、はたまた夫や妻の運転は素晴らしいと思うかが、運命の分かれ目」と答えた。「自分は運転中のパートナーにくどくど文句は言わない」と自負しているネットユーザもいるが、そう言う彼らも、自分のパートナーが助手席で「でたらめな指示を出し、文句を言い続ける」事態に陥ることは、まっぴらお断りと言う。さらには、「誰でも、運転できるかどうかに関係なく、人は助手席に座ると文句をいうものだ」と断言する人もいた。
アンケート調査の結果、82件の有効回答のうち、「運転時に最も嫌な事は、助手席から文句を言われること」と答えた人は60人、全体の73%を占めた。皆が、最も耐えられないこととして、「夫や妻が、あまりにも文句を言うため、お互いにとって『助手席に座る最悪の人間』になり、すぐに夫婦喧嘩になること」を挙げた。
○交通管理部門
市交通管理部門分遣隊法制科の職員は11月28日、「助手席からの説教が、運転行為に影響を及ぼし得るのかどうか」について、次の通り語った。
「関連法規には、基本的原則があるだけで、具体的な処罰措置については言及されていない。だが、このような行為に関し、『中華人民共和国道路交通安全法』第77条には、『車の走行中は、運転者の邪魔をしてはならない。また、身体の一部分も車外に伸ばす、あるいは車から飛び降りる、などの行為を禁じる』と明記されている。」
交通警察官は、次の通り指摘した。
「助手席に座る人は、伴侶であれその他の人間であれ、車内では『車に乗っている人間』だ。また、家族は、自動車教習所のコーチのように、権威や専門知識を備えている訳ではない。助手席からの文句や説教によって、ドライバーは注意力が散漫になる恐れがあり、安全運転に悪影響を及ぼし得る。もし、本当にドライバーに運転について注意しなければならない時でも、できるだけ簡潔に、精密に、精確に話すよう心がける必要がある」。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年12月3日