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アベノミクス もたらすのは禍か福か? (3)

 円安は、日本国内の原材料・部品輸入に依存する中小企業に、名状しがたい苦しみをもたらしている。東京都大田区は、製造業の中小企業が密集する地域だ。大田区産業振興協会の田部宗弘理事長は、「ここの中小企業は経営状況の好転を実感しておらず、多くの企業は仕事を失っている。内需型企業にとって、最も重要なのは受注だ。日本の大企業は海外進出をすでに完了しており、国内中小企業との結びつきがそれほど緊密ではなくなった」と語った。

 法政大学経済学部の牧野文夫教授は、アベノミクスが直面している四つのリスクについて、次のようにまとめた。(1)本当に増給するか。円安により輸入製品の価格が上昇しており、実質的な減給が生じる可能性はないか。(2)来年4月の消費増税後、個人消費が大幅に減少する恐れはないか。(3)国債資金の株式市場への大規模流入が生じ、市場の金利が上昇し、企業の設備投資および民間の住宅投資を抑制する恐れはないか。(4)企業成長戦略は本当に軌道にのるか。

 ある日本企業の役員は、「日本企業が国内に持つ工場は少なく、円安で輸出を増加させることは不可能だ」と語った。東京大学のある教授は、「アベノミクスには大きなリスクが存在し、ひとたび失敗すれば、日本は壊滅的な災いに直面するかもしれない」と述べた。英フィナンシャル・タイムズ紙は5月22日、「アベノミクスが急速に手にした成果は、安倍首相が7月に票集めをするためだけのものだ。長期的に見ると、日本経済を救うことはできない。日本経済の問題の根源は、非合理的な人口構造および投資の混乱にあるからだ。高齢化と人口減少は、経済成長の『ブレーキ』だ。また日本の製造企業はコストの割安なアジア諸国に業務を委託し、比較的少ない国内の製造業は海外の投資を引きつけられない」と分析した。(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年5月28日

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