金に困っていなかった中国が資金不足に陥った訳は? (2)
現在の中国の資金不足は、多かれ少なかれ米国が量的緩和政策を引き上げようとしたことによるホットマネー流出への期待と関係があることは否定できない。米連邦準備制度理事会(FRB)がうち出した量的緩和政策はすでに効果を上げ、現在の米国は明らかに経済復興の流れにあり、量的緩和政策から徐々に撤退することは当然の選択だ。米国がひとたび量的緩和政策から撤退する戦略を実施すれば、グローバル経済、グローバル金融市場、資産価格が新たなダメージを受けることは確実だ。これについて、世界各国は十分な備えをする必要があり、一時的な資金不足のために流動性を放出し、より大きな損失を招くようなことをしてはならない。
中国経済は資金が不足するのではなく、不足するのは、金融が実体経済にサービスを提供するための整ったメカニズムと体制的な保障だ。中国の株式市場は資金が不足するのではなく、不足するのは、信頼感と投資家を保護する整った保護メカニズムだ。これらのためには改革を継続的に深化させることが必要だ。現在の資金不足は一時的なものであり、中国政府は明らかになった問題を高く重視するようになった。最近開催された国務院常務会議で李克強総理は、金融資源の配置を最適化し、増加分をしっかり利用し、ストックを柔軟に活用し、経済のモデル転換とグレードアップをより力強く支援する必要があることを強調した。「増加分をしっかり利用し、ストックを柔軟に活用する」にはどうしたらよいかが、未来の中国金融システムの改革・発展で解決しなければならない大きな課題になる。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年6月24日