東北三省と長江デルタ直結 急速な発展期に入る中国高速鉄道 (2)
■両地域の経済にプラス
専門家によると、高速鉄道による直結と移動所要時間の短縮は両地域の経済発展にプラスに働く。条件が整えば、長江デルタの資本は東北三省のプロジェクトをもっと検討対象に入れるようになり、両地域の人材、技術、管理、土地など各種要素の移動が加速し、東北三省の産業のモデル転換と発展が促されると予測される。
「経済日報」によると、昨年の武漢-広州高速鉄道の開通によって広東省から湖南・湖北両省への投資が急増し、遠海産業の内地への移転が加速された。また、高速鉄道両端の武漢、広州両市は産業移転の促進に関する政策措置を打ち出した。
地域経済を専門とする徐長楽氏も以前、都市間高速鉄道の開通により各都市の一体化が一段と進み、都市間の分業が一段と明確になり、都市の位置づけと機能もより合理的なものになると分析した。徐氏によると、高速鉄道開通の延伸効果の1つが、産業構造さらには経済構造の一層の最適化だ。「企業は製品機能を高め、イノベーション、サービス、管理、集散機能に力を入れることができる。上海のような中心都市も生産型都市からサービス型都市への転換を推し進めることが可能となる」。
高速鉄道の開通によって、東北三省が長江デルタに行って優れたノウハウを学び、ここ数年やや低迷している経済を後押しする効果も期待される。
専門家は、短期的に見ると、東北三省と長江デルタを結ぶ高速鉄道の開通は、春節連休期間の学生や労働者の帰郷にもプラスだと指摘する。
■「四縦四横」が完成