人民元レート新記録 国際化加速で世界2位の通貨に
人民元の対米ドルレート基準値が4日、1ドル=6.1300元となり、前営業日比52ベーシスポイント上昇し、レート改革スタート後の最高値を更新した。レートの値上がりが加速するのに伴い、人民元国際化プロセスもこれまでにない速い加速ぶりをみせている。「国際金融報」が伝えた。
銀聯国際と中国銀行香港支店は4日に香港で、銀聯カードが域外で受理した企業の人民元決済業務をスタートし、他の地域に先駆けて香港でテスト事業を展開することを明らかにした。同じ日に、香港交易及結算有限公司とシンガポール取引所は合意に調印し、人民元国際化の推進をねらいとした商品の共同開発の準備を進めるとした。
香港は現在、世界最大のオフショア人民元取引市場だが、唯一の取引市場というわけではない。大陸部はこれまで英国・ロンドンやシンガポールとの協力に調印し、両地での人民元の利用を推進してきた。協力の内容には、シンガポールに人民元適格海外機関投資家(RQFII)の限度額500億元を提供し、同様にロンドンにも10月に限度額800億元を提供し、大陸部への投資を行う株式市場、債権市場、通貨市場で利用できるようにしたことが含まれる。
国際銀行間通信協会(SWIFT)が3日に発表した報告によると、人民元はすでにユーロに代わり、米ドルに次いで世界で2番目によく利用される国際貿易・融資通貨になったという。