海外に進出する中国モバイルアプリ 製品がカギ (3)
このような中小企業の「逆襲」が国内の開発者には大きな励みとなっている。ただ徐CEOによると、有利な環境があったためモバイルアプリ産業にチャンスが訪れたが、競争の中で囲みを突破するのは大変だった。中小企業が海外で認められてユーザーや資本を獲得するのは容易ではないという。
調査会社の艾媒諮詢集団(iiMediaResearch)が発表した報告によると、2013年上半期には中国のモバイルアプリ開発者で利益を上げたのは16.8%にとどまり、35.6%は大きな損失を被ったという。
また海外市場の開拓に乗り出せば、モバイルアプリの現地化という問題に直面する。張総裁は、「国際化の競争局面では異なる文化や市場への適応が必要になる。これは単に言語を変換すればよいということではない」と話す。
このため海外進出する中国企業の多くは、最初の目的地をアジアやアフリカに定める。「UCブラウザ」はインド市場で30%を超えるシェアを誇り、南アフリカなどのアフリカ諸国は「微信」の海外ユーザー獲得に大きく貢献している。
梧桐樹資本の童●(王へんに韋)亮パートナーは、「こうした国々のユーザーの文化的背景や発展段階は中国に似ている。ユーザーの体験や習慣も近い」と話す。
ユーザーから商業利益を得るにしろ、海外のユーザーを大量に獲得するにしろ、結局の所、勝利のカギは製品と技術にある。
童氏は、「モバイルインターネットの流通経路の均一化やグローバル化が進んでいる。製品に突出した優位点があれば、海外で高く評価され相当の市場シェアを獲得する機会をつかめる」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年12月18日