海外に進出する中国モバイルアプリ 製品がカギ
「クリエイトバイチャイナ」(中国創造)が衣食住や移動の場面から、携帯電話へと広がっている。
微信(無料メッセンジャーアプリ、WeChat)でおしゃべりし、デスクトップソフト「GO卓面」で新しい環境をダウンロードし、ブラウザー「UCブラウザ」でインターネットに接続し、カメラアプリ「Camera360」で写真を撮影するなどなど……。今では米国でも、ロシアでも、南アフリカでも、インドでも、世界中のどこでもこのようなことができる。
中国ではモバイルインターネット企業がどんどん増えており、海外に焦点を合わせている。中国産モバイルアプリは「クリエイトバイチャイナ」と同じように、生活を変え、世界に影響を与え始めている。
▽国際化「通行権」の争奪戦
モバイルデータ通信調査会社のアップアニーがまとめた統計によると、今年11月のグーグルのアプリストアでのダウンロード数上位10社のうち、中国企業が2社を占めたという。
久邦数碼の張向東総裁(社長)は、「米国で多くの投資家に出会ったところ、第一声は『御社の製品のユーザーです』だった。それを聴いて、製品を理解してくれているので、ネクタイを緩めて、リラックスした気持ちで交流ができた」と話す。
久邦数碼は今年11月に米国のナスダック市場に上場し、米国上場を果たした初の中国モバイルインターネット企業となった。同社のGO卓面シリーズのアプリ利用者は3億人を超え、コア製品の利用者の70%が海外市場のユーザーだ。
騰訊、百度、金山……。ここ2年の間に、国内のネット大手は相次いで国際化戦略をスタートし、モバイルアプリ製品をよりどころとして国際化の「通行権」を奪い合いってきた。中小企業も国際化の流れに乗り、海外市場で利益を出すようになったところが多い。アップアニーの余俊徳副総裁によると、グーグルのストアでの売上高で、中国企業はすでに世界で3本の指に入るという。