2市の連携を体現するということは、天津市が首都経済圏計画に全面的に組み込まれることを意味する。業界関係者の多くが、北京、天津、河北間の関係の問題は、首都経済圏計画の制定を阻む主要な問題になるとの見方を示す。
あるマクロアナリストによると、北京は全国の首都、天津は北方の重要な経済センターで、両地域がどのように協力するかがこれまでずっと問題になっていたという。
これについて国家発展改革委員会対外経済研究所の王海峰博士は取材に答える中で、これまで政府は主導することを考えてきたが、今では決定的な役割を果たすのは市場だ。これからは市場の相互連携を通じて、市場を制約する行政要因を取り除けば、北京、天津、河北は融合し合い、理解し合って、それぞれの優位点を十分に発揮できるようになる、と述べた。
▽交通、政策の融合
北京、天津、河北が融合し合い、理解し合うことを目指すなら、交通などのインフラのつながりが根本であることは間違いない。王博士によると、まず初めに行政区画の制約を取り払うことが必要だ。鉄道網、公共交通網、その他のネットワークをすべて一体化させる必要がある。たとえば北京には空港という強みがあるが、最近は旅客数が飽和状態で、天津にいくつかの路線を引き受けてもらうことは可能だ。交通インフラがつながれば、2市間の協力の土台になるという。
国家発展改革委の関係者によると、現在、首都経済圏の地域計画制定を急ピッチで進めており、交通ネットワークのグレードアップが重点的な内容になる。将来は北京の複数の高速道路と国道との接続に力を入れ、道路網が周辺都市や経済圏全体へと大幅に延長され、拡張されることを目指すという。