中国は中等先進国の扉をくぐった 専門家
中国人民大学経済研究所の毛振華所長は11日、米国・ニューヨークで行われた第3回コロンビア大学中国展望フォーラムに出席した際、取材に応える中で、過去10年間に中国は中華人民共和国の成立以来最も急速な経済の発展期を迎え、発展途上国から中等先進国への扉をくぐった。今後10年間の発展を経て、中国は世界の先進国の仲間入りを果たすとみられる、と述べた。中国新聞網が伝えた。
毛所長によると、過去10年間に中国経済の平均成長率は10.7%に達し、この10年間は中国がこれまでに経験したことのない経済の高度成長期となった。この間に中国は世界2位の経済体となり、世界1位の輸出国となった。
また毛所長によると、過去10年間の急速な都市化の過程で、人口によるメリットがピークに達し、科学技術の新たな進歩、相対的に安定した外部の環境などが中国経済の発展に向けた環境づくりをした。こうした要因を利用して、中国経済は急速に発展し、世界最大の発展途上国から中等先進国への扉をくぐることになったという。
だが中国は中等先進国の仲間入りを果たしたが、労働力コストが上昇し、人口構造が急速に変化するのにともない、人口によるメリットや安価な労働力がなくなり、対外貿易の急速な増加を支える国際環境が変化するなどして、経済の急速な発展を支えてきた要因が消滅したり、マイナス要因に変わったりしつつある。中国は世界2位の経済体であり、国内市場をよりどころとして、国内総生産(GDP)に占める個人消費の割合を高める必要がある。