中国2012年の糧食生産量、9年連続増に
中国国家統計局が1日発表した「2012年糧食生産量データ公告」によると、今年の全国糧食総生産量は、前年比1836万トン増(3.2%増)の5億8957万トンに達し、9年連続の増加を実現した。人民日報海外版が伝えた。
9年連続増は、中国による世界糧食生産の新記録となった。中国の糧食の9年連続増は、資源が日増しに減少し、国内外の情勢が複雑化し、災害が多発する等の状況下で得られた貴重な成績だ。世界糧食発展の歴史を振り返ると、上位6位の主要糧食生産国(中国、米国、インド、ブラジル、ロシア、アルゼンチン)では、中国以外に5年連続増を実現したのは米国(1975-1979年)とインド(1966-1970年)のみ。
9年連続増は、世界糧食生産における金字塔となった。世界の100余りの国では今年、干ばつが発生した。南米では上半期に大豆生産量が激減し、黒海地域の小麦、米国のとうもろこしと大豆が全面的に減産となった。上述した地域では、今年の糧食が約1億トン減産となる見通しだ。この状況下、中国による「9年連続増」は国内の糧食安全を力強く保障し、世界糧食安全の保障および糧食市場の安定維持に対しても、重要な貢献を成し遂げた。
9年連続増は中国農業発展の自信を示した。これは中央政府の計画、各部門の協力、上下の緊密な連携による農業・糧食重視の新たな構図および改善を続ける「強農・恵農・富農」(農業を強化し、農民に実益をもたらし、農民を豊かにする)政策によるものだ。中央政府は2004年より9年間に渡り、「三農」(農村・農業・農民)事業を指導する1号文書を発表し、「三農」に充てる支出を拡大してきた。今年の中央財政は昨年の1兆元初突破を踏まえた上で、予算を17.9%増の1兆2287億元に拡大した。