イベントデー乱造に冷や水 12月12日は不発 (2)
これと同時に、消費が集中することにより、宅配便のペースが追いつかなくなる、一部の店舗が質の劣る製品を売るようになるといった問題が続出し、ネットショッピングのイメージが大幅に低下した。
またeコマースプラットフォームは大もうけしているようにみえて、実際には元手を下回るなどしてもうかっていない。上海万擎商務諮詢有限公司の魯振旺最高経営責任者(CEO)の指摘によると、イベントデーの設定はプラットフォームに対して大きな殺傷力がある。利用者の多くにとってはよい体験とならず、イベントにからんだ大売り出しは売り上げにそれほど貢献せず、その後の広告収入やその他の収入に影響を与えるからだという。
イベントデーの設定は多方面に損害を与えながら、なぜこれほど盛んに行われるのだろうか。艾瑞諮詢集団(アイリサーチ)の蘇会燕アナリスト(eコマース担当)の分析によると、イベントデー設定によって生み出される売り上げラッシュは一種の非常事態であり、長くは続かないが、市場を大きく喚起する力はあり、ネットショッピングという消費モデルを人々に印象づけることができる。関連業界の運営水準もイベント前後の極端な状況の中で鍛えられて向上することになるという。
独身の日の買い物ブームを経て、大手ECサイトは営業販売モデルのイノベーションでネット利用者の心をつかむことをより重視するようになった。