米国のQE3は利己的で他を損なうもの (2)
これほど大量の資金により、世界で資産価値の新たな上昇が始まることは確実だ。実際、量的緩和が発表されると、金融市場はこれを喜びの声をもって迎えた。2013年には石油、有色金属、農産品の価格がかつてのピーク時を再現することが予想される。こうした動きは中国の消費者物価指数(CPI)に深刻な影響を与える。たとえばCPIが再び2%台になれば、トウモロコシ価格が最近高騰していることを受けて、飼料にかかるコストが急上昇し、ブタ肉価格が跳ね上がることが確実だ。また13年に国際市場における原油価格が3けたに上昇すれば、銅やアルミなどの金属価格が高い水準に達し、輸入型の圧力がこれまでになく激しいものになると予想される。
また中国は13年に、100万億元規模の広義マネーサプライ(M2)を背負って「国際舞台で踊る」経済体になる見込みで、通貨政策がより複雑な局面を迎えることが予想される。国内の要因と国外の要因とは複雑に絡み合っており、中国は米国のQE3が中国経済の与える打撃に系統的に対処した後、来年に予想されるインフレへの対処を前倒しで進めなければならない。(編集KS)
「人民網日本語版」2012年12月14日