第1四半期に中国企業の海外M&A総額が過去最高に
国内資金面に余裕があるわけではなく、800社以上の企業が上場による資金調達を急いで必要としている中、中国の海外企業に対するM&A総額は四半期最高の166億5000万ドルを記録した。1件当たりのM&A額も大幅に増加し、前期比で3倍余りに膨れ上がった。これは国内資金の流出が加速すると同時に、M&A資産も膨れ上がっていることを示している。羊城晩報が伝えた。
清科研究センターの最新統計によると今年第1四半期、中国M&A市場の交渉成立件数は204件余りで、前年同期比6.0%減少、前期比29.2%減少となった。金額が公表されたM&Aは計15件で、総額316億3700万ドルに達し、前年同期と比べて88.4%の大幅な増加、前期比ではそれを上回る177%の増加を示し、四半期当たりで過去最高を記録した。今年初めにM&Aの数字は昨年末と比べて明らかに減少したが、センターは国内M&A市場は今年大幅な成長を見せると予測している。
今年第1四半期の中国M&A市場の最大のハイライトは海外M&Aだ。海外M&Aの交渉成立件数は計18件で、前年同期と比べて48.6%も増加した。だが金額が公表された13件の総額は166億5000万ドルで、前年同期比36.8%増加、前期比では219.5%も増加し、四半期当たりの海外M&A総額で過去最高を記録した。1件当たりの金額が平均12億ドルを超えていることから、こうしたM&Aの大部分で資金の潤沢な中央企業と国有企業が中心となっていることがわかる。
業種別に見ると、不動産、エネルギーおよび鉱産物、機械製造、バイオテクノロジー・医療健康、金融、クリーン技術、建築・工事などがある。このうち不動産業は25件で再びトップに立った。2位はエネルギーおよび鉱産物業、3位は機械製造業だった。
金額を見ると中国海洋石油公司によるネクセン買収という巨額案件のおかげで、エネルギーおよび鉱産物業が全体の52.5%に相当する166億2400万ドルに達し、トップの座を揺るぎないものにした。1件当たりの平均額は8億7500万ドルとなった。これに金融業が続いた。
今年第1四半期にVC/PE関連のM&Aは38件あり、前年同期比でも前期比でも多少減少した。総額は8億8700万ドルで前年同期比27.7%減少、前期比46.1減少となった。VC/PE関連のM&Aは活発度も総額も明らかに減少している。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年4月10日