EUの「制裁」に中国の太陽光発電企業は新興市場の開拓へ
11.8%!47.6%?欧州委員会は中国製太陽光パネル製品に対して暫定的に反ダンピング税を課すことを決めた。こうした中、中国の太陽光パネル製品の45%を生産する江蘇省の企業はEU市場を放棄して、新興市場を開拓することになるかもしれない。中国新聞社が伝えた。
欧州委員会は4日、中国製太陽光パネル製品に対して6日から暫定的に11.8%の反ダンピング税を課すと発表した。8月6日までに中国側と解決策で合意できなかった場合、47.6%にまで引き上げる。「太陽光発電業界そのものが、とっくに薄利多売の時代に入っている。もし47.6%が本当なら企業はコストを消化できず、南米、アフリカ、日本を新興市場とするかもしれない」。江蘇省の再生可能エネルギー業界団体の徐鵬事務局副主任は5日の取材にこう指摘した。
江蘇省は中国太陽光発電産業の中心地で、生産額は全国の45%を占め、従業員は約20万人に達する。江蘇省の企業への打撃は避けられず、倒産する企業の割合は予測がつかない。江蘇省太陽光発電産業協会の許瑞林事務局長は「貿易戦争では双方共に打撃をこうむる。もし47.6%もの高い税が課せられれば、企業が耐えられないのは確実だ。天合光能でさえ6四半期(18カ月)連続で赤字を計上したのに、他の企業が耐えられるだろうか?」と指摘した。
中国太陽電池企業の「ドン」だった無錫の尚徳はすでに倒産した。他の大企業、常州の天合光能も同様に厳しい状況にある。だが天合光能は欧州委員会の制裁リストを前に「倒産する」とのうわさを否定し、新興市場に狙いを定めている。今年第1四半期の決算では英国市場の占める割合が昨年第4四半期の4.6%から22.9%へと5倍近くに増加した。