粉ミルク企業 中国で最高額の罰金刑に
中国国家発展改革委員会(発改委)は7日、Biostimeなど6社の粉ミルク生産企業が中国の独占禁止法に違反し、競争行為を制限したとして、約6億7000万元の罰金刑を下した(中国が独占禁止法違反で課した制裁金としては、史上最大額)。法執行機関の調査に協力した3社は、自発的に改善を行ったことから、処罰を免除された。新華社が伝えた。
発改委の価格監督検査・独占禁止局の許昆林局長によると、Biostimeは「深刻な違法行為、改善に消極的」であったことから、前年度の売上の6%(約1億6300万元)の罰金刑となった。調査に協力しなかったが自発的に改善を行ったミードジョンソンは、前年度の売上の4%(約2億400万元)の罰金刑となった。
「調査に協力し、自発的に改善」したDumexは1億7200万元、アボット(上海)は7700万元、Friso(上海)は4800万元、フォンテラ商貿(上海)は400万元の罰金を課された。この罰金額は、いずれも前年度の売上高の3%に相当する。
「独占禁止法執行機関に対して、独占に関する取り決めの関連情報を自発的に報告し、重要な証拠を提供し、かつ自発的に改善を行った」ワイス、Beingmate、明治は、処罰を免除された。
発改委によると、関連企業が提出した改善措置には、「違法行為の即時停止」、「実質的な行動による過去の違法行為の処理、消費者への実益の提供」が含まれた。
許局長は、「今年3月より発改委は通報に基づき、9社の粉ミルク生産企業に対して、販売価格の独占禁止に関する調査を行った。多くの証拠によると、関連企業の価格独占の具体的な措置と手段は、主に契約による約定、直接的な罰金、間接的な罰金、利益還元の削減、供給の制限、供給の停止などであった」と述べた。
◆企業側の反応
・Biostime
香港で上場中のBiostimeの株価は8月7日、1.43%安で取引を開始した。同社は同日、「当社の100%子会社の広州Biostimeは行政訴訟を放棄し、前年度の売上の6%に当たる約1億6300万元の罰金を即座に支払い、行政処罰決定書の処罰決定を履行した」とする内容の公告を発表した。