地震は予測可能か? 日本の地震警報システムに注目 (2)
しかし地震の警報は、地震の予報と異なる概念だ。地震の予報は地震発生前に、発生の可能性がある地震について事前通知を出すことだ。地震の警報は地震発生後に、振動波が地表に到達し損失をもたらす前に出す警報のことだ。日本が現在取り組んでいるのは、地震発生後の数秒内の迅速な警報であり、地震発生前の予報ではない。
地震の実体波には揺れの弱いP波(縦波)と揺れの強いS波(横波)がある。前者は岩盤中で5.5−7キロメートル/秒、後者は3.2−4キロメートル/秒の速さで伝わるが、電波の速度は30万キロメートル/秒だ。日本が開発した地震警報システムは、電波の速度が地震波を上回る特徴を利用し、この時間差で警報を出す仕組みだ。
地中深くに設置された地震計はP波を観測すると、直ちにコンピュータにデータを送る。コンピュータは震源、マグニチュード、地震波が各地に到達する時間と震度を分析し、そのデータを気象庁に送る。地表に達するS波の揺れが一定の程度に達すると予想される場合、テレビ・ラジオ・衛星などのデータ伝送システムを通じ緊急地震警報を出す。電源がオフにされていても、テレビと携帯電話は警報を直ちに受信できる。農村部では、現地政府が住民にラジオを配布し、すぐに避難情報を得られるようにしている。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年4月24日