ATMから現金を吐き出させた「スターハッカー」が急死
米国の有名ハッカー、バーナビー・ ジャック氏(35)は2010年のセキュリティ会議「Black Hat USA」で、自ら発明したハッキング技術によりATMから現金を吐き出させ、一躍世界的な「スターハッカー」となった。彼は7月31日に開幕するBlack Hat USAで、「遠隔操作による殺人」というハッキング技術のデモンストレーションを予定していた。しかしこの技術が公開される直前の7月25日に、彼はサンフランシスコで謎の死を遂げた。北京晨報が伝えた。
バーナビー氏はニュージーランド出身のハッカー、プログラマー、コンピュータセキュリティ専門家だ。彼は2年間をかけて、ATMのシステムに侵入する方法を研究した。彼は2010年7月28日にラスベガスで開かれたBlack Hat USAの会場に2台のATMを運び入れた。彼がプログラムを解除すると、ATMは紙幣を吐き出し続け、地面に小さな山ができた。この「ATMハッキングショー」は、2010年のブラックハットで最大の見ものとなった。
それから3年後、バーナビー氏は「スターハッカー」として再び姿を現した。彼は7月31日のBlack Hat USAで、より驚異的なハッキング技術を見せる予定だった。9メートル離れた地点からペースメーカーなどの無線医療機器に侵入し、830ボルトの高圧電流を流すことで、「遠隔操作による殺人」を現実のものにしようとしたのだ。バーナビー氏は、「複数のメーカーが生産したペースメーカーの脆弱性を発見した」と称していた。
米国の警察当局はバーナビー氏の詳細な死因を明かしておらず、さまざまな陰謀論がささやかれている。ある論者は、「バーナビー氏の同技術は、人々の安全な生活にとって脅威となり、これらの問題が存在する医療機器のメーカーの信頼と経済的利益を損ねることから、恨みを買い殺された可能性がある」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年7月29日